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機能性ディスペプシア

著者: 富永和作 星ヶ丘医療センター 消化器内科

監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院

著者校正/監修レビュー済:2020/04/22
参考ガイドライン:
  1. 機能性消化管診療ガイドライン、RomeⅣ診断基準
  1. 日本消化器病学会:機能性消化管疾患診療ガイドライン2014-機能性ディスペプシア(FD)
  1. Stanghellini V, Chan FK, Hasler WL, et al.:Gastroduodenal Disorders. Gastroenterology. 2016 May;150(6):1380-92.
  1. 荒川哲男 監修、富永和作 編集:機能性ディスペプシア-日本人に適した診療を求めて. フジメディカル出版
  1. Tominaga K. and Kusunoki H.:Functional Dyspepsia. editors, Springer, 2018.

概要・推奨  

  1. 機能性ディスペプシア患者の生命予後は良好であるが、QOLの低下を認める。治療の目標は症状を改善し、QOLを向上させることである。
  1. 機能性ディスペプシアの有病率は高く、日常診療で頻繁に遭遇する疾患である。
  1. 機能性ディスペプシアの病態は複雑で、上部消化管運動機能異常、内臓知覚過敏、胃酸分泌、心理社会的因子、食事や運動などのライフスタイル、遺伝子要因や感染後ディスペプシアなど多因子によるものと考えられている。
  1. 機能性ディスペプシアの治療においてプラセボ効果は大きい。一般的には胃酸分泌抑制薬、消化管運動機能改善薬が第1選択薬とされているが、これら薬剤ですべての患者の症状改善につながるわけではない(推奨度1)。
  1. 機能性ディスペプシア患者の生活習慣は乱れていることが多く、生活習慣改善の指導も必要である(推奨度2)。
  1. 機能性ディスペプシア患者の背景に不安を有していることが多く、十分な医師・患者関係を構築することが治療成功において重要である。
  1. 通常は上腹部症状があるにもかかわらず、内視鏡で器質的所見がない場合には機能性ディスペプシアと診断されることが多いが、危険徴候 (alarm sign)がある場合には特に注意して検査を進めることが望ましい(推奨度2)。
  1. 機能性ディスペプシア患者に、漢方薬が有効な場合がある。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、次の点について改訂を行った。
  1. ヘリコバクター・ピロリ感染は、粘膜炎症を伴う器質的疾患として扱う方向で考えるのが趨勢となり、感染を伴いかつディスペプシア症状を有する患者群は、ピロリ関連ディスペプシアと呼称され離れた位置づけで考えることになる。


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