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胃粘膜下腫瘍

著者: 矢田智之 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター国府台病院 消化器光学診療部第一消化器科

監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院

著者校正/監修レビュー済:2017/06/30

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概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 粘膜下腫瘍(submucosal tumor、SMT)とは、「病変の主座が消化管粘膜下層以深に存在し、周辺粘膜と同様の粘膜で覆われ、半球状または球状に消化管内に突出した病変」の総称である。
  1. すべてのGIST(gastrointestinal stromal tumor)はmalignant potentialを有するとされており、診断のうえでは、いかにGISTをほかの粘膜下腫瘍から鑑別するかが重要となる。 エビデンス 
 
粘膜下腫瘍の診断: >詳細情報 
  1. 上部消化管内視鏡にて、正常粘膜に覆われた隆起を認め、胃壁外からの圧排が否定されれば、粘膜下腫瘍の診断はほぼ確定的である。
  1. 胃粘膜下腫瘍の内視鏡像:<図表>
  1. 内視鏡時に、深呼吸時や被験者の体位変換により隆起部と粘膜に明らかなズレが生じる場合は、胃壁外からの圧排所見である可能性が高い。さらに、超音波内視鏡(endoscopic ultrasonography、EUS)やCTにて粘膜下腫瘍の所見がなく、隣接臓器からの圧排が示唆される場合は、粘膜下腫瘍は除外される。
 
原因疾患の評価:
  1. 粘膜下腫瘍様形態を呈する胃癌やカルチノイド、悪性リンパ腫などは生検によって確定診断がつくので、内視鏡の際は必ず生検を行う。
  1. GISTを含めたその他の粘膜下腫瘍は通常の生検では診断はつきにくい。
  1. 正確な腫瘍径や詳細な形態学的特徴を描出するために、経口造影剤・経静脈性造影剤を併用し、7mmスライス厚以下の連続スライスでCT評価を行うことが望ましい。 エビデンス 腫瘍径2cm以上の腫瘍では各種画像診断による精査が必要である。
  1. EUSは、粘膜下腫瘍の由来となる層が特定可能であり、粘膜下腫瘍の診断に有用である。
  1. 超音波内視鏡下穿刺吸引生検法(endoscopic ultrasound-guided fine-needle aspiration biopsy、EUS-FNAB)は、施行できる施設は限られているが、最も確実な組織採取方法である。 エビデンス 
  1. MRIや18FDG-PE…

検査・処方例

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

胃粘膜下腫瘍をみた際の画像検査例
  1. まず上部消化管内視鏡にて粘膜下腫瘍の大きさ、形態を評価し、生検にて上皮性腫瘍を除外する。2cm以上の粘膜下腫瘍ではCTなどによる精査が推奨される。
○  腫瘍の肉眼および組織診断のために1)2)、大きさを把握するために3)4)を、組織学的な悪性度を診断するために5)~7)を施行する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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