骨髄異形成症候群 :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
宮﨑泰司 長崎大学病院血液内科

概要

疾患のまとめ:
  1. 骨髄異形成症候群は、造血幹細胞レベルでの異常に起因するクローナルな骨髄不全状態を呈する症候群である。無効造血による血球減少と急性白血病に移行する可能性を有する、前白血病状態を特徴とする。
  1. 骨髄は過形成だが末梢では血球減少を呈するいわゆる無効造血と、血球の異形成、白血病転化を特徴としている。
  1. 骨髄異形成症候群の症状は多岐にわたるため、貧血、好中球減少、血小板減少などいずれかの血球減少に起因する症状、身体所見を得た際に、評価を行う。
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断は、WHO分類(2008年、2016年改訂)に準拠して行う。MDSの診断は、類縁疾患との相互移行や接点が存在する。AMLとは芽球の割合で区別され、FAB分類で30%未満、WHO分類で20%未満の場合に骨髄異形成症候群と評価される。骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasm、MPN)とMDSは、どちらも造血幹細胞のクローン性異常に基づく疾患であるが、無効造血や形態学的異形成を認める場合にMDSと評価される。
  1. 骨髄異形成症候群のWHO分類(2008年版、2016年改訂):<図表>
  1. なお、診断に際しては、血液検査、末梢血と骨髄のスメア検鏡、鉄芽球の同定、骨髄生検、フローサイトメーターによる細胞表面マーカー検査、骨髄染色体検査、遺伝子検査のすべてを総合して判断することが望まれる。特に末梢血と骨髄スメア標本において、芽球の同定と異形成の判定が診断に重要である。芽球は、末梢血、骨髄のいずれでも20%を超えると白血病( 急性骨髄性白血病 )と診断され骨髄異形成症候群とは異なる病気として治療が行われる。
  1. 骨髄異形成症候群の骨髄スメア像(1,000倍):<図表>
 
ステージング・合併症評価: >詳細情報 
  1. 骨髄異形成症候群の病型は、2016年改訂のWHO分類においては7病型に分けられている。末梢血あるいは骨髄の芽球割合と異形成を示す血球系統数、環状鉄芽球の割合、特徴的な染色体異常によって分けられる。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. 鑑別されるべき疾患が多いため、診断に際しては、種々の検査のみならず、経過観察もきわめて重要である。
〇 初診の場合、スクリーニングとして1)2)3)を、確定診断として6)7)の検査を行う。ほかの貧血との鑑別のために4)5)の検査を行う。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

骨髄異形成症候群の治療選択フローチャート
骨髄異形成症候群の骨髄スメア像(1,000倍)
著者校正/監修レビュー済
2017/04/27


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