ホジキンリンパ腫 :トップ    
監修: 木崎昌弘 埼玉医科大学総合医療センター
永井宏和 名古屋医療センター 臨床研究センター 血液・腫瘍研究部

概要

疾患のポイント:
  1. ホジキンリンパ腫とは、Hodgkin/Reed-Sternberg細胞やlymphocyte predominant細胞などの腫瘍細胞の増生を特徴とするリンパ腫で、全悪性リンパ腫の約8~10%程度を占める疾患である。WHO分類では、結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫と古典的ホジキンリンパ腫に大別される。腫瘍細胞の起源は両病型ともBリンパ球である。
  1. ホジキンリンパ腫の組織型と特徴:<図表>
  1. リンパ節領域の進展には連続性があり、実質臓器への浸潤頻度は非ホジキンリンパ腫に比べて低い。
  1. ホジキンリンパ腫のリンパ節腫脹は頚部および鎖骨上が60~80%、腋窩が10~20%、鼠頚部は5~15%の頻度で認められる。発熱・体重減少・寝汗などのB症状は約25~30%の症例に認められる。発熱は38℃を超えるものをB症状に含めるが、Pel-Ebstein型発熱といわれ高熱期と無熱期を繰り返す特殊な熱型を示すこともある。
 
診断: >詳細情報 
  1. 腫大リンパ節の生検によりHodgkin/Reed-Sternberg細胞やlymphocyte predominant細胞などの腫瘍細胞の増生を認めることにより診断される。
 
ステージング・合併症の確認、治療方針の決定: >詳細情報 
  1. ホジキンリンパ腫の病期診断はAnn Arbor病期分類を使用する。I、II期が限局期、III、IV期が進行期とされる。
  1. Ann Arbor病期分類:<図表>
  1. 代表的なリンパ節領域を図に示す。
  1. リンパ節領域:<図表>
 
予後評価: >詳細情報 
  1. 比較的予後は良好であり、I、II期では80%程度、III、IV期においては50%前後の20年生存が期待できる。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. ホジキンリンパ腫は腫大リンパ節および病変のある臓器の生検により診断される。
  1. 生検材料は病理診断に提出するが、生材料を使用し表面マーカー検索、染色体検査へ提出することが望ましい。これらの情報は診断の補助となる。
  1. 生検リンパ節の選択には以下の注意が必要である。
  1. 若年者で1cm以下のリンパ節腫大のみを認める場合はホジキンリンパ腫である可能性は低い。リンパ節が2cm以上であること、腫大リンパ節に圧痛がないことなどが生検施行判断の目安となる。おおよそ触診で小指頭大以上であればリンパ節生検の適応があると考えられる。表在で複数領域にリンパ節腫脹が認められる場合は頚部、鎖骨上、腋窩、鼠径(非特異的な腫大が多い)の順に生検場所を検討する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

ホジキンリンパ腫の治療フローチャート
Ann Arbor病期分類 
リンパ節領域
進行期ホジキンリンパ腫の予後予測モデル(international prognostic score: IPS)の構成因子
IPS別の無病生存曲線
著者校正/監修レビュー済
2018/06/06


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