甲状腺機能低下症 :トップ    
監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ
田上哲也 国立病院機構京都医療センター 内分泌・代謝内科

概要

疾患のポイント:
  1. 甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの産生・分泌が低下し、耐寒性低下・発汗減少・便秘・浮腫・体重増加・傾眠傾向などの症状を来す疾患である。
  1. 本症の病態・予後・治療は、原発性か中枢性かによって大きく異なり、経時変化・妊娠/出産との関係も重要である。
  1. 甲状腺機能低下症を生じる疾患の一部である甲状腺刺激ホルモン分泌低下症と甲状腺ホルモン不応症は指定難病であり、重症度分類で重症の場合などでは申請し認定されると、保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. 特徴的な症状・徴候・検査異常(T-Chol高値・CK高値)のいずれかでも想起すべきであるが、複数が共存する場合、より強く想起する。例えば、「むくむ」や「寒さに弱い」といった症状に、T-Chol高値やCK高値が加われば、ただちに甲状腺機能検査(FT4・TSH)に進む。
  1. 甲状腺機能低下症の診断の進め方:アルゴリズム
  1. 甲状腺機能低下症の症状(頻度%):
  1. 皮膚乾燥(76%)、寒がり(64%)、嗄声(34%)、体重増加(54%)、便秘(48%)、発汗減少(54%)、しびれ感(52%)、聴力低下(22%)
  1. 診断には遊離サイロキシン(FT4)・甲状腺刺激ホルモン(TSH)測定が必須である。FT4低値・TSH高値のみで原発性機能低下症があると評価できる(一過性の場合に注意)。ほかに特徴的所見や原因が特定できれば確定的である。なおFT4が正常でTSHのみが高値の状態(潜在性機能低下症)でも動脈硬化や虚血性心疾患の一因になることが指摘されている。
  1. TSH低値がFT4低値と共存する場合は、中枢性機能低下症の場合もあるが、低T3(/T4)症候群や薬剤の影響など、種々の病態の鑑別が必要となり、下垂体機能評価や画像検索が重要である。
 
原因疾患の評価: >詳細情報 
  1. 原発性の最も多い原因は…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

甲状腺機能低下症を疑った場合ルーチンで行う評価例
  1. 甲状腺機能低下症を疑った場合、FT4TSHを測定する。
○ 症状、鑑別疾患に基づき、下記の検査を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

甲状腺機能低下症の診断の進め方
粘液水腫性昏睡の病態生理
粘液水腫性昏睡の診断基準(日本甲状腺学会第3次案)
FT4とTSHによる甲状腺機能の分類
橋本病の甲状腺機能:実際の分布
甲状腺機能低下症の症状・症候:中毒症と対照的
薬剤性甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症の自然経過
無痛性甲状腺炎の自然経過
潜在性甲状腺機能低下症の治療
著者校正/監修レビュー済
2017/12/25


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