抗うつ薬(薬理) :トップ    

中原 保裕1) 『今日の臨床サポート』編集部2) 1)(有)ファーマシューティカルケア研究... 2)

概要

まとめ:
  1. うつ病に用いられる薬剤として、三環系抗うつ薬(TCA)、四環系抗うつ薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)などが存在する。
  1. SSRIはうつ病、不安障害にも適応を持つが、SNRIの適応はうつ病が主であり、不安障害への適応はない。
 
うつ病の診断: 
  1. うつ病の代表的な症状として、下記の9つが挙げられる。米国精神医学会の診断マニュアル(DSM-IV)によれば、これらのうち5つ以上が2週間以上存在し、そのうち少なくとも1つは、1)または2)である場合に、うつ病と診断される。
  1. 1)ほとんど毎日の抑うつ気分
  1. 2)興味、喜びの著しい減退
  1. 3)著しい体重減少、あるいは体重増加
  1. 4)睡眠障害
  1. 5)精神運動性の焦燥または制止
  1. 6)易疲労性、気力の減退
  1. 7)無価値感、不適切な罪責感
  1. 8)思考力や集中力の減退
  1. 9)自殺念慮、自殺企図
 
薬剤選択のポイント:
  1. 薬剤治療の効果:
  1. 治療効果判定には通常4~6週間かかり、SSRIでは12週間後まで治療率は上昇する。
  1. Papakostasらによる臨床現場における薬物療法のメタ解析によると、全般有効率はプライマリケアで三環系抗うつ薬64%、四環系抗うつ薬 65%、SSRI 54%で、精神科現場ではそれぞれ52%、62%、47%であったという。SNRIのほうがSSRIより効果の点でやや優れるという解析 や、SSRIであるセルトラリン(ジェイゾロフト)、エスシタロプラム(レクサプロ)を第1選択薬として提案するCiprianiらによるメタ解析(MANGAstudy)もあるが、総じては安全性や忍容性から、SSRIなどの新規抗うつ薬を推奨するガイドラインが多い。
  1. 家族、既往で効果がある薬剤があれば、それを用いることが望ましい。また、あるSSRIで治療を開始し、も…

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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セロトニン受容体のタイプ
著者校正/監修レビュー済
2016/04/22