尿崩症 :トップ    
監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ
石川三衛 国際医療福祉大学病院 糖尿病内分泌代謝科

概要

疾患のポイント:
  1. 尿崩症とは、多尿、口渇、多飲の臨床症状とともに、尿検査にて多尿(3,000mL/日以上)、低張尿(低比重尿1.005以下、低浸透圧尿300mmol/kg以下)を認める内分泌疾患である。
  1. 高張食塩水負荷試験を行い、尿濃縮力を尿量、尿浸透圧の変化で、また、血漿バソプレシン(AVP)値の増加反応を調べる。
  1. 尿崩症の患者はすべて、頭部MRIをはじめ画像診断を行うことが必要である。 エビデンス  エビデンス 
  1. 中枢性尿崩症は下垂体性ADH分泌異常症(中枢性尿崩症)として、厚生労働省の特定疾患に指定されている。
  1. 先天性腎性尿崩症は、指定難病であり、その一部(軽症[部分型]腎性尿崩症の診断基準を用いてバソプレシン投与後尿浸透圧600mOsm/kg以下)などでは、申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年7月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
尿崩症の診断:
  1. 尿量、尿浸透圧、血漿AVP値およびAVP分泌負荷試験の結果から、心因性多飲を除外して尿崩症の診断となる。
  1. また、高張食塩水負荷試験を行い、尿濃縮力を尿量、尿浸透圧の変化で、また、血漿バソプレシン(AVP)値の増加反応を調べる。健常者では、尿量の激減、尿浸透圧が300mmol/kg以上まで増加する。中枢性尿崩症・腎性尿崩症では尿濃縮の変化がみられない。
  1. 多尿の鑑別アルゴリズム:アルゴリズム
 
中枢性尿崩症:
  1. ポイント:
  1. 中枢性尿崩症とは、視床下部-下垂体障害によるAVPの分泌低下状態によって起きる尿崩症のことである。
  1. 中枢性尿崩症の病因には特発性、続発性と家族性( エビデンス )があるが、続発性では原疾患の治療が必要となる。
  1. 診断:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の評価例
  1. 多尿、口渇、多飲の臨床症状とともに、尿検査にて多尿(3,000mL/日以上)、低張尿(低比重尿1.005以下、低浸透圧尿 300 mmol/kg以下)を確認する。
○ 尿崩症による多尿は低張尿であるので、まず1)を確認することが第一歩となる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

多尿の鑑別
MRI T1強調画像
著者校正/監修レビュー済
2018/08/10

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、主に中枢性尿崩症の原因疾患と治療について加筆修正を行った。