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ADH分泌過剰症(SIADH)

著者: 有馬寛 名古屋大学大学院医学系研究科

監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ

著者校正/監修レビュー済:2019/06/06

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. ADH分泌過剰症(SIADH)とは、抗利尿ホルモン(ADH;バソプレシンと同義)が異常に産生され、低ナトリウム血症を来す疾患である。原因として、呼吸器疾患、頭蓋内疾患、悪性腫瘍もしくは異所性バソプレシン産生腫瘍や薬剤性がある。
  1. 下垂体性ADH分泌異常症は、指定難病であり、申請し認定されると、保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成されることがある。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. 細胞外液量の変化を伴わず、血中ナトリウム濃度の低下、尿浸透圧が100 mOSm/kgを上回る、尿中ナトリウム濃度が20 mEq/L以上、血漿バソプレシン値が測定感度以上、腎機能、副腎機能が正常である場合にSIADHと診断される。
 
原因疾患の評価:
  1. SIADHの原因は、多岐にわたる。例えば抗うつ薬として選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective serotonin reuptake inhibitor、SSRI)を内服している場合、SIADHが生じる可能性を考慮する。肺小細胞癌はSIADHの主要な原因の1つである。 エビデンス   エビデンス 
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 血中ナトリウム濃度の低下の程度、その持続時間および低ナトリウム血症による中枢神経症状により、SIADHの重症度は決定される。 エビデンス 
 
治療: >詳細情報 
  1. ポイン…
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

細胞外液量を評価する検査例
  1. 細胞外液量の低下や増加がないことを確認する。また低ナトリウム血症にもかかわらずナトリウム利尿が継続していることを確認する。細胞外液量の変化を伴わず、血中ナトリウム濃度の低下、尿浸透圧が100 mOSm/kgを上回る、尿中ナトリウム濃度が20 mEq/L以上、血漿バソプレシン値が測定感度以上(本邦では2015年3月から血漿バソプレシン濃度はヤマサ醤油の“AVPキット「ヤマサ」”(RIA, 定量下限値 0.4 pg/ml)で測定されている)、腎機能、副腎機能が正常である場合にSIADHと診断される。
  1. 血漿レニン活性は5ng/mL/時以下、血清尿酸値は5mg/dL以下であることが多く、これらの所見はほかの低ナトリウム血症を引き起こす病態との鑑別に役立つことがある。 エビデンス  エビデンス 
○ 細胞外液量が正常でナトリウム利尿が継続している低ナトリウム血症ではSIADHの可能性を考慮する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 間脳下垂体機能障害の診断と治療の手引き:SAIDHの診断と治療の手引き の改訂に伴い、診断・治療の項目を改訂した。


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