大動脈弁閉鎖不全症

著者: 合田亜希子1) 兵庫医科大学 循環器・腎透析内科

著者: 増山 理2) 兵庫医科大学 循環器内科

監修: 伊藤浩 岡山大学循環器内科

著者校正/監修レビュー済:2020/09/03
参考ガイドライン:
  1. 日本循環器学会:弁膜症治療のガイドライン(2020年改訂版)
  1. 日本循環器学会:先天性心疾患、心臓大血管の構造的疾患(structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン
  1. 米国心臓協会(AHA), 米国心臓病学会(ACC):2017 AHA/ACC Focused Update of the 2014 AHA/ACC Guideline for the Management of Patients With Valvular Heart Disease
  1. 米国心臓協会(AHA), 米国心臓病学会(ACC):2014 AHA/ACC Guideline for the Management of Patients With Valvular Heart Disease: Executive Summary
  1. 欧州心臓協会(ESC), 欧州心臓・胸部外科学会(EACTS):2017 ESC/EACTS Guidelines for the management of valvular heart disease
  1. 日本循環器学会:循環器超音波検査の適応と判読ガイドライン(2010年改訂版)
  1. 欧州心臓血管イメージング協会(EACVI), 米国心エコー図学会(ASE):2017 Recommendations from EACVI and ASE: The Clinical Use of Stress Echocardiography in Non-ischaemic Heart Disease
  1. 日本循環器学会:感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017年改訂版)

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概要・推奨  

  1. 聴診上胸骨左縁第3肋間で拡張期逆流性雑音を聴取し、胸部X線写真で左室拡大による左第4弓突出・心胸郭比拡大を認める患者はARが疑われる。経胸壁心エコー図検査による診断と重症度評価が勧められる(推奨度1)。
  1. 経胸壁心エコー図検査による評価が困難な場合は、経食道心エコー図検査が勧められる(推奨度1)。特にARの原因として感染性心内膜炎(推奨度1)もしくは大動脈解離(推奨度2)が疑われる患者には、経食道心エコー図検査が勧められる。
  1. 重度ARの患者において、心不全・胸痛の症状があいまいな場合には、運動負荷試験による運動耐用能の評価が勧められる(推奨度1)。
  1. 中等度以上のARで、胸痛や心不全症状のある患者(ただし、LVEF>25%)、冠動脈疾患・上行大動脈疾患または他の弁膜症の手術が必要な患者、感染性心内膜炎、大動脈解離、外傷などによる急性ARの患者、無症状あるいは症状が軽微で左室機能障害(LVEF25~49%)があり、高度の左室拡大(LVDs≧50mm、またはLVDd≧65mm)を示す患者には大動脈弁置換術(AVR)が勧められる(推奨度1)。
  1. 何らかの理由で手術が選択されない心不全を有するAR患者には、過剰に水分摂取をすることで心不全が増悪し、命に関わることもあることを指導する(推奨度1)。
  1. 何らかの理由で手術が選択されない心不全を有するAR患者には、食塩摂取が心不全増悪を引き起こし命に関わる場合があることを指導する(推奨度1)。
  1. ARでは、感染性心内膜炎を合併する場合があり、歯科口腔治療に際して感染性心内膜炎予防のための抗菌薬投与が必要となる(推奨度2)。
  1. 症状を有するAR患者における薬物療法はAVRの代わりには決してならず、AVRまでの短期間の心不全治療と考えるべきである。専門性を有するため、循環器専門医への紹介が勧められる。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 2020年改訂の弁膜症治療ガイドラインに基づき、手術適応の修正を行った。

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