乾癬性関節炎 :トップ    
監修: 岸本暢将 聖路加国際病院
上地 英司 豊見城中央病院 腎臓・リウマチ膠原病内科

概要

疾患のポイント:
  1. 乾癬性関節炎とは、皮膚の慢性炎症性疾患である乾癬に伴う炎症性関節炎である。
  1. 乾癬性関節炎は乾癬の4~30%に合併すると報告されている。2006年に提唱された国際的な乾癬分類基準CASPAR分類基準(Classification Criteria for Psoriatic Arthritis)<図表>を用いた英国の研究では、13.8%の合併とされている。
  1. 関節症状と皮膚症状の関連は約85%で皮膚症状が先行して発症する(平均約12年)、約5~10%で同時発症、約5~10%で関節症状が先行する。
  1. 乾癬の既往歴と家族歴が、身体診察では乾癬の有無と特徴的な関節炎の分布、腱付着部炎などの関節外症状が想起するきっかけとなる。
※非対称性少関節炎、遠位指節間(Distal interphalangeal、DIP)関節炎、破壊性関節炎(ムチランス型関節炎)、脊椎関節炎など5つの種類があるが、オーバーラップすることが多い。
 
診断: >詳細情報 
  1. 特徴的な身体診察所見( >詳細情報 )とさらに画像診察を併せて診断をする。2006年に提唱された国際的な乾癬分類基準CASPAR分類基準を用いて早期診断の指針(<図表>)とする。(感度91.4%、特異度98.7%)
  1. 乾癬性関節炎でも関節リウマチと同様に骨破壊ひいては変形を呈し、上記所見より早期の診断が重要となる。
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. 罹患関節数が多い、単純X線写真での骨びらん、血液検査での赤沈値亢進やCRP値上昇、身体障害あり、初期治療の非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)への反応性不良が予後不良の因子とされている。
 
治療: >詳細情報 
  1. 乾癬性関節炎の治療にはNSAIDs、関節内ステロイド投与、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)、TNF阻害薬が挙げられる。
  1. 軽症例では、第1選択としてNSAIDsが用いられる。
  1. 中等症以上では、従来のDMARDsであるサラゾスルフ…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

乾癬性関節炎の検査例
  1. 血液検査では、乾癬性関節炎の診断には特異性の強い検査はない。そのため血液検査は主として鑑別診断の除外と治療選択目的となる。
  1. 手単純X線所見では関節リウマチなどと異なり特徴的なものであることがある。

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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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著者校正/監修レビュー済
2016/05/13


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