腎盂・尿管腫瘍 :トップ    
監修: 中川昌之 鹿児島大学
横溝晃 医療法人 原三信病院 泌尿器科

概要

疾患のポイント:
  1. 腎盂尿管癌は腎盂、尿管の尿路上皮由来の悪性腫瘍で、以前は組織型として「移行上皮癌」と称されていたが、現在は腎盂尿管癌と膀胱癌を併せて「尿路上皮癌」と呼ばれる。
  1. 喫煙が最大のリスクである。
  1. 男女比は3対1で、膀胱癌と同じ男女比である。
  1. 腎盂尿管癌患者の約10%に同時に膀胱癌が存在し、過去もしくは将来の膀胱内再発も30~51%に生じる。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. CTは最も有用性が高い標準的な検査法で、同時に、臓器転移や所属リンパ節転移の有無が検索できる(<図表><図表><図表> 症例 )。特に、CT Urography(CTU)は、他の検査モダリティーと比較し、感度、特異度ともに最も優れる。(感度96%、特異度99%)
  1. また、腎膀胱エコーでは、腎盂の脂肪層の肥厚や増大を認め、ときに腫瘤陰影を認める。また、腫瘍による尿路閉塞があれば水腎症を呈する。
  1. 膀胱鏡、尿細胞診、尿管鏡(<図表>)、MRIなども有用な検査である。特に、尿管鏡は腎杯の95%が肉眼的に観察できるのみでなく、腫瘍生検により、症例の90%で腫瘍のGradeを判定でき、偽陰性率も低いと報告されている。(<動画> 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時、フォローアップ時の検査例
  1. 初診時、CTは最も有用性が高い標準的な検査法で、同時に、臓器転移や所属リンパ節転移の有無が検索できる。特に、CT Urography(CTU)は、他の検査モダリティーと比較し、感度、特異度ともに最も優れており、まず行うべき検査である。
  1. 膀胱鏡にて膀胱癌の有無を必ず確認する。
  1. 尿細胞診も必須の検査。陽性の場合は膀胱癌や対側上部尿路に尿路上皮癌がないことを確認する。
  1. 尿細胞診の分類: >詳細情報 
  1. 術後のフォローは、非浸潤性癌の場合、胸腹部骨盤CT年1回、膀胱鏡と尿細胞診3カ月後、6カ月後、12カ月後、以降年1回
  1. 浸潤性癌の場合、胸腹部骨盤CT半年ごと2年間、以降年1回、膀胱鏡と尿細胞診3カ月後、6カ月後、12カ月後、以降年1回
○ 腎盂・尿管腫瘍が疑われる場合、下記の1)、2)、3)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

腎盂尿管癌の治療方針
腎盂尿管癌のTNM分類(1)
腎盂尿管癌のTNM分類(2)
T病期別術後癌特異的生存率
リンパ節転移の有無による術後癌特異的生存率
GC療法のレジメン(3週)
GC療法のレジメン(4週)
MVAC療法のレジメン
軟性尿管鏡と挿入経路
下部尿管癌の摘出標本写真
著者校正/監修レビュー済
2017/07/31


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