社交不安障害 :トップ    
監修: 上島国利 昭和大学
松永寿人 兵庫医科大学 精神科

概要

  1. 社交不安障害(社交不安症)の認知行動療法マニュアル(治療者用)
の発表に伴い、現在アップデート中
 
疾患のポイント:
  1. 社交不安障害(social anxiety disorder、SAD)の中核的臨床像とは、「恥ずかしい思いをするかもしれない社会的状況、または行為をする状況に対する顕著で持続的な恐怖」であり、恐怖や回避で日常や社会生活全般に重大な支障を来す。
  1. 人前で「話をする」、「字を書く」、「スポーツをする」、あるいは「パーティーに出席する」、「よく知らない人に会う」などの行為や状況を恐怖する。
  1. 一般人口中の生涯有病率は、わが国では1.4%程度とされるが、受診率は低い。
  1. SADでは、うつ病や職場不適応、アルコール乱用などを併存することが多く、受診する場合、これらが重症化してからが多い。
 
診断: >詳細情報 
  1. SADを診断するうえでは、以下の点を確認する。
  1. 人から注目を浴びるかもしれない社会的状況において、顕著で持続的恐怖が存在する
  1. 恐怖している社会的状況では、ほとんど必ず不安反応が誘発される
  1. 恐怖している社会的状況は、回避されるか、強い不安や苦痛を感じながら、耐え忍ばれている
  1. 恐怖している社会的状況の回避、不安を伴う予期、苦痛の為に日常生活が障害されている
  1. 恐怖する状況が、人前での行為(スピーチをする、演技をするなど)に限定される場合、パフォーマンス限局型と特定する。
  1. パニック障害(広場恐怖を含む)、分離不安障害、広汎性発達障害などを鑑別する。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. SADの重症度評価や治療効果判定は、通常L-SASを用いる。
  1. この場合、L-SASが50~70点であれば軽症、70~90点が中等度、90点以上なら重症とされる。経時的に行う場合、30点以下が寛解の目安となる。
 
治療: >詳細情報 
  1. 薬物療法は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が第…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

治療開始時の薬剤例
  1. 第1選択薬はSSRIである。その後は効果や副作用を確認しながら漸増する。SSRIは、コントロールが難しく、機能への影響が大きいパフォーマンス限局型の患者に対しても選択する。
○ 下記のいずれか1つを用いる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

エビデンスに基づく社交不安障害の薬物療法アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2016/06/30