急性閉塞隅角緑内障 :トップ    
監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科
栗本康夫 神戸市立神戸アイセンター病院

概要

疾患のポイント:
  1. 急性原発閉塞隅角症もしくは急性原発閉塞隅角緑内障とは、瞳孔ブロックにより虹彩周辺部が線維柱帯に押しつけられ房水の流出路である前房隅角が閉塞し、眼圧の急激な上昇を来す疾患である。
  1. 急性原発閉塞隅角緑内障(acute primary angle closure glaucoma、APACG)は、緑内障性視神経症を来している場合にのみ「緑内障」という用語を用い、視神経症を来していない場合、あるいは未判定の場合を含めて急性原発閉塞隅角症(acute primary angle closure、APAC)という用語が用いられる。
  1. 急性原発閉塞隅角症の一般的な診断基準は以下の2つを満たすものとされている。
  1. 眼痛、吐気もしくは嘔吐、光輪視を伴う霧視の前駆症状のうち2つ以上を有する。
  1. 眼圧上昇(>21mmHg)と、結膜充血、角膜浮腫、中等度散瞳および対光反応消失、浅前房のうち3つ以上の所見を認める。
  1. 治療を行わないと不可逆的な視機能障害を来すため、速やかに眼圧下降治療を行う必要がある。
  1. 原発閉塞隅角緑内障の頻度は40歳以上で0.6%、40歳以上で5.0%である。
  1. 典型的な患者像は、高齢、女性、遠視、小柄な体格である。
  1. 症状は、眼痛、霧視、虹視、頭痛、悪心、嘔吐等であり、他覚的には、結膜充血、角膜浮腫、中等度散瞳、眼圧上昇が観察される。
 
診断: >詳細情報  アルゴリズム
  1. 上記の診断基準に基づき、全周の隅角閉塞とこれに伴う眼圧上昇を確認できれば、急性閉塞隅角症と診断できる。
  1. ゴールドマン眼圧計による眼圧測定に加えて、浅前房、虹彩の前方膨隆、隅角の閉塞を確認する。
  1. 鑑別疾患として、結膜炎、角膜炎、ぶどう膜炎、続発緑内障などが挙げられる。
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 閉塞隅角緑内障そのものは失明リスクの高い緑内障病型ではあるが、急性原発閉塞隅角症は発症後早期に適切に治療されれば、視機能の予後は良好である。 解説 

初期治療: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

細隙灯顕微鏡検査例
  1. 結膜充血、角膜浮腫、瞳孔の状態(多くの場合、中等度散瞳し対光反射が消失もしくは減弱)浅前房、虹彩の前方膨隆、隅角の閉塞を観察する。
  1. 細隙灯顕微鏡がなければ肉眼あるいは拡大鏡を用いてできる範囲で観察する。
○ 結膜充血、角膜浮腫、中等度散瞳、浅前房の有無をチェックする。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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原発閉塞隅角症・原発閉塞隅角緑内障の治療
急性原発閉塞隅角症
著者校正/監修レビュー済
2018/08/10

改訂のポイント:
  1. 緑内障診療ガイドライン(第4版)
に基づき確認を行った(変更点なし)。