化膿性脊椎炎 :トップ    
監修: 大曲貴夫 国立国際医療研究センター
藤田崇宏 北海道がんセンター 感染症内科

概要

疾患のポイント:
  1. 化膿性脊椎炎とは、細菌などが脊椎に感染して起きる感染症である。化膿性脊椎炎の病態は、血行性の細菌の播種(最多)、周辺の感染巣からの直接的波及、脊椎手術時の汚染が挙げられる。
  1. 腰痛と発熱を訴える患者や黄色ブドウ球菌の菌血症が判明した場合では、化膿性脊椎炎の合併の可能性を念頭に置くべきである( エビデンス )。特に椎体を叩いて叩打痛を認める患者では疾患の可能性が高い。
 
診断: >詳細情報 
  1. 画像診断にはMRIが最も有用である(感度:90%)。T2強調画像で椎間板内と隣接する椎骨の高信号を認めるのが典型的である(  エビデンス )。MRIが行えない症例や化膿性脊椎炎を疑うがMRIにて所見を認めない場合はCT、骨シンチグラフィ、ガリウムシンチグラフィなどにて追加の評価を考慮する。
  1. また、血流感染症が基礎にあることが多いので、血液培養2セットを提出する。血液培養により、40~60%の症例で原因となった微生物が同定できる。 エビデンス 
  1. 画像上、脊椎炎が疑われるが、血液培養で微生物が検出できない場合は骨生検にて評価を行う。悪性腫瘍との鑑別が必要な場合も生検が有用である。
 
原因疾患・合併疾患の評価: >詳細情報 
  1. 血行性と考えられる化膿性脊椎炎を診断した場合は、感染性心内膜炎が合併していないかを検索するべきである。特に、黄色ブドウ球菌を検出した場合は、その必要性は高くなる。 エビデンス   エビデンス 
  1. 合併症として、硬膜外膿瘍、椎体周囲の膿瘍形成、腸腰筋膿瘍が起こる。身体診察上疑う所見があれば追加の評価を行う。
  1. 黄色ブドウ球菌による化膿性脊椎炎に…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための検査例
  1. 脊椎炎の画像診断に最も有用である。
○ 発熱と脊椎の叩打痛などから脊椎炎の存在を疑う場合は1)での評価を検討する。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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脊椎炎を診断してから抗菌薬を選択するまで
腸腰筋徴候のとり方
黄色ブドウ球菌による化膿性脊椎炎に合併した腸腰筋膿瘍のCT
著者校正/監修レビュー済
2017/02/28


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