慢性腎臓病(CKD)

著者: 木村健二郎 地域医療機能推進機構 東京高輪病院

監修: 木村健二郎 地域医療機能推進機構 東京高輪病院

著者校正/監修レビュー済:2019/02/07

概要・推奨  

薬剤承認情報:
2019年9月20日  エベレンゾ錠 (ロキサデュスタット HIF-PH阻害薬/腎性貧血治療薬)
 
  1. 慢性腎臓病(CKD)を疑う患者ではGFRを推定し、重症度を評価することが強く推奨される(推奨度1)。
  1. 日本人におけるGFR推算式:eGFR:推定糸球体濾過量 (日本腎臓学会計算式)
  1. 治療介入による蛋白尿・アルブミン尿の減少の程度は、心血管疾患(cardiovascular disease、CVD)発症の抑制と相関があるため(表2<図表>)、アルブミン/Cr比30mg/gCr以上であれば早期から治療を開始することが強く勧められる(推奨度1)
  1. 尿潜血反応陽性の場合には尿沈渣にて赤血球の存在を確認し(血尿)、赤血球形態や円柱により、血尿が糸球体由来かどうか鑑別し、必要により腎臓内科へのコンサルトを考慮することが勧められる(推奨度2)。
  1. 以下のような場合、腎生検の施行を考慮する必要がある(推奨度2;フローチャート1アルゴリズム[1]
  1. 尿蛋白が陽性の患者:1日尿蛋白が0.5g以上、もしくは尿蛋白/Cr比0.5g/gCr以上が継続する場合
  1. 尿蛋白が上記未満であっても尿潜血を伴う場合
  1. 尿潜血のみ陽性の患者:尿沈渣に変形赤血球が多く存在する場合や、病的円柱を認めるなど糸球体疾患を積極的に疑う場合
  1. 喫煙は CKD の発症および進行に関連する独立した危険因子であり、CVD の発症リスクを増加させることから、CKD 患者に禁煙指導を行うことは強く勧められる(推奨度1)。
  1. ステージ3~5のCKD 患者では、腎機能障害の進行抑制のため、病態に応じた蛋白質制限を考慮する必要がある。「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018」では、尿蛋白を減少させる目的か腎機能低下を抑制する目的で、0.6~0.8g/kg/日の蛋白質制限食を勧めている(推奨度2;表3<図表>,表4<図表>)。
  1. 食塩摂取は血圧を上昇させ、尿蛋白を増加させることがわかっている。したがって、腎疾患進行抑制のため、CKD患者では1日6g未満(3g以上)の食塩量が推奨される(推奨度1)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2018
に基づき追記・修正を行った。
 
上記ガイドラインは、従来非専門医向けに作成されていた「CKD診療ガイド」の役割も持っており、より実践的になっている。Mindsのガイドライン作成の手引き2014に準じて、アウトカム全般に関する全体的なエビデンスの強さおよび推奨の強さ全般を改訂している。


ページ上部に戻る

疫学、診断、治療、予後、それらのエビデンス等をご覧になりたい場合には、
トライアル登録またはご契約へ
  • 腎臓 の他のコンテンツを見る