慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常 :トップ    
監修: 木村健二郎 地域医療機能推進機構 東京高輪病院
駒場大峰 深川雅史 東海大学 腎内分泌代謝内科

概要

疾患のポイント:
  1. 慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常(chronic kidney disease-mineral and bone disorder、CKD-MBD)とは、慢性腎臓病患者(chronic kidney disease、CKD)の腎機能低下の進行とともにみられる、高リン(P)血症、低カルシウム(Ca)血症、活性型ビタミンD[1,25(OH)2D]低下、副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone、PTH)分泌亢進(二次性副甲状腺機能亢進症)などの骨ミネラル代謝異常のことである。
  1. この病態はCKD患者の骨病変の要因となるだけでなく、血管石灰化を介して生命予後にも深刻な影響を及ぼすため、生命予後の改善を目的に管理を行うことが望ましい。
 
診断: >詳細情報 
  1. 保存期(透析導入前)の患者では、血清Ca値、血清P値を測定し、各施設の基準値から外れた際に異常と考える(血清P値2.5~4.5mg/dl、血清Ca値8.4~10.0mg/dl程度)。
  1. PTH値に関しても、施設の基準値上限(intact PTH値で概ね65pg/ml)を超えていれば、二次性副甲状腺機能亢進症が発症していると考えて対処を考慮する。
  1. CKDステージG3では6~12カ月ごと、ステージG4では3~6カ月ごと、ステージG5では1~3カ月ごとに、CKD-MBDの管理状況をフォローアップする(Stage G3:GFR30~59ml/分/1.73m2、Stage G4:GFR15~29ml/分/1.73m2、Stage G5:GFR~14ml/分/1.73m2)。
  1. 透析患者(CKDステージ5D)では、透析管理の一環として2~4週ごとに、CKD-MBDの管理状況をフォローアップする(血清P値3.5~6.0mg/dl、血清Ca値8.4~10.0mg/dl、intact PTH値 60~240pg/mlを目標に管理する)。
 
重症度・合併症の評価のための検査:
  1. 血管石灰化のスクリーニングには、単純X線が簡便で有用である。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. CKD早期では症状を呈することはないため、まずは血清P値、血清Ca値、PTH値、ALP値を測定することにより、CKD-MBDの存在・程度を把握する。
  1. intact PTH値が施設の基準値上限(intact PTH値 65pg/ml程度)を超えている場合は、二次性副甲状腺機能亢進症が発症していると考えて対処を考慮する。
○ ステージごとに上記に沿って1)~4)を評価する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

透析患者におけるCKD-MBDの治療アルゴリズム
CKDの重症度
著者校正/監修レビュー済
2017/01/26


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