今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 阿部雅紀 日本大学医学部 内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野

監修: 花房規男 東京女子医科大学 血液浄化療法科

著者校正/監修レビュー済:2024/12/25
参考ガイドライン:
  1. 日本透析医学会:腹膜透析ガイドライン2019
  1. 日本透析医学会:2015年版 慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン
  1. 日本透析医学会:慢性透析患者の食事療法基準
  1. 日本透析医学会:維持血液透析ガイドライン:血液透析導入
  1. 日本透析医学会:血液透析患者の糖尿病治療ガイド2012
  1. 日本透析医学会:慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン
  1. 日本腎臓学会:エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023
  1. 日本腎臓学会:急性腎障害(AKI)診療ガイドライン2016
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 『腹膜透析ガイドライン2019』を新たに追加した。
  1. 『急性腎障害(AKI)診療ガイドライン2016』を新たに追加した。
  1. 腎移植に関する情報を追加した。
  1. 透析患者の高血圧管理に関する内容を追加した。
  1. 透析患者の糖尿病治療に関する内容を追加した。

概要・推奨   

  1. 血液透析の導入に際しては、腎機能についてはGFR 8 mL/分/1.73m2まで導入を待つ方がよく、症状がなくともGFR 2 mL/分/1.73 m2までは導入するべきである。また、腎機能だけではなく、さまざまな腎不全症候を元にして透析導入時期を決定すべきである(推奨度2)
  1. 自己血管を用いた動静脈瘻(内シャント)は、初回穿刺に際し、術後2週間以上の期間をおくことで良好な開存率と関連することが示されており、血液透析導入前少なくとも2週間、可能であれば4週間前までに作成することを推奨する(推奨度2)
  1. 腹膜透析の導入は、残存腎機能の維持されている時期に計画的に導入することが、導入時期の合併症の回避に重要である。腹膜透析の利点を生かすためにはCKDステージG4(GFR 30 mL/分/1.73 m2未満、15 mL/分/1.73 m2以上)に至った時点で情報提供し導入を計画すべきである(推奨度2)
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  1. CKD ステージ 5(GFR 15.0 mL/分/1.73 m2未満)の患者で、保存的治療に抵抗性の臨床症状が出現した場合に、腹膜透析導入を考慮する。遅くとも治療抵抗性の臨床症状が出現した場合や、自覚症状が認められない場合でも、GFR 6.0 mL/分/1.73 m2未満の場合は腹膜導入を考えるべきである(推奨度2)
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まとめ 

疾患情報・疫学・病態  
  1. 透析療法は、腎機能が十分でなくなった場合に、腎臓の機能をサポートするために行われる治療法であり、腎代替療法とも呼ばれている。
  1. 腎代替療法には、血液透析(hemodialysis:HD)、腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)、腎移植の3つの治療法がある。
  1. HDは末期腎不全(end-stage kidney disease:ESKD)と急性腎障害(acute kidney injury:AKI)の両者に対して行われる。
  1. ESKDに対する透析療法は、わが国では34万人を超える患者が受けており、人口100万人対で2,781人に相当し、国民359.6人に1人が透析患者であることになる[1]
  1. わが国の透析患者の有病率は台湾に次いで世界第2位である[2]
  1. AKI、ESKDとも高齢者の増加が顕著である[3][4]
  1. 2022年導入患者の原疾患で最も多いのは糖尿病性腎症で38.7%、次いで腎硬化症の18.7%、慢性糸球体腎炎の14.0%であり、2019年に腎硬化症が慢性糸球体腎炎に代わって第2位となって以降も、腎硬化症の持続的な増加が認められている[1]
 
透析導入患者の主要原疾患の割合推移 2022年

出典

花房規男, 阿部雅紀, 常喜信彦ほか. わが国の慢性透析療法の現況(2022年12月31日現在). 日透析医学会誌, 2023; 56(12): 484, 図10.
 
  1. 導入患者の原疾患は、1998年に慢性糸球体腎炎に代わって糖尿病性腎症が原疾患の第1位になって以来、一貫して増加していたが、近年は慢性糸球体腎炎と同様に減少傾向である[1]
  1. 腎臓の機能には、尿を産生する機能と、内分泌臓器としての機能(ホルモンの分泌)があるが、透析療法では、前者(体液量の維持、電解質・酸塩基平衡の維持、尿毒素の除去)のみが代替される。
  1. ESKD患者に対する透析導入基準には、平成3年度厚生科学研究腎不全医療研究事業研究報告書による慢性維持透析療法の導入基準(以下厚生科研基準)が用いられてきた[5]。2013年には日本透析医学会から新たなガイドラインが公表されている [6]
 
血液透析適応の基準(厚生労働省)

出典

川口良人, 二瓶宏, 平沢由平ほか. 透析導入ガイドラインの作成に関する研究,平成3年度厚生科学研究:腎不全医療研究事業報告書. 1992; 125-32.
 
慢性維持透析導入の判断

血液透析ではGFRの値として 2mL/分/1.73 m2と、8mL/分/1.73 m2との2つが重要であり、腎不全症候に対して、十分な保存期腎不全医療によって対応をとりながら、適切な導入時期を図ることが行われる。

出典

秋澤忠男, 水口潤, 友雅司ほか. 維持血液透析ガイドライン 血液透析導入.日透析医学会誌, 2013; 46: 1107-55.
 
  1. AKIに対する透析開始基準はKDIGOガイドライン、急性腎障害(AKI)診療ガイドラインなどで提案がなされている[7][8]
 
AKIに対する腎代替療法の適応(AKI診療ガイドライン2016)

出典

AKI(急性腎障害)診療ガイドライン作成委員会編:AKI(急性腎障害)診療ガイドライン 2016年版, 東京医学社,2016.
 
AKIに対する腎代替療法の適応(KDIGO AKI診療ガイドライン)

出典

Kidney Disease: Improving Global Outcomes (KDIGO) acute kidney injury work group. KDIGO clinical practice guideline for acute kidney injury. Kidney Int Suppl. 2012; 2: 1-138.
 
  1. HDに伴う合併症として出血・血圧低下がみられることがある。
  1. わが国の透析領域には腎性貧血に関するガイドライン、心血管合併症に関するガイドライン、CKD-MBDに関するガイドライン、血液透析導入に関するガイドライン、腹膜透析ガイドライン、血液透析患者の糖尿病治療ガイドなどが日本透析医学会から公表されている。
全身状態およびバイタルサインの確認  
  1. 血圧・脈拍など循環動態が安定しているか確認する。安全に体外循環を施行するためにはある程度の血圧が維持されている必要がある。収縮期血圧<100 mmHg、平均血圧<65 mmHgなどでは、リスク・ベネフィットを十分考慮して透析を行う。

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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
阿部雅紀 : 講演料(協和キリン,鳥居薬品,日本イーライリリー,小野薬品工業,田辺三菱製薬,アステラス製薬,バイエル薬品),奨学(奨励)寄付など(ニプロ,テルモ,日機装,大塚製薬),企業などが提供する寄付講座(ニプロ、テルモ、日機装、東レ、東レメディカル)[2024年]
監修:花房規男 : 未申告[2024年]

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