ショック :トップ    
監修: 真弓俊彦 産業医科大学 救急医学
井上茂亮 東海大学医学部付属八王子病院 救命救急科

概要

疾患のポイント:
  1. ショックとは、循環が破綻することで全身性の組織灌流障害に陥り、組織の酸素代謝障害を来した病態である。持続する組織灌流障害により細胞死、臓器障害、多臓器不全へと陥り、生命の危機に至る。
  1. ショックに対する治療では、代償機構が有効に働いている段階(いわゆるプレショック)で早期に認識し、介入していくことが重要である。
  1. ショックの病態は、病因により、①循環血液量減少性ショック、②心原性ショック、③閉塞性ショック、④血液分布異常性ショック、――の4つに分類される。(詳細: >詳細情報 )
 
診断: >詳細情報 
  1. ショックとは、循環が破綻することで全身性の組織灌流障害に陥り、組織の酸素代謝障害を来した病態である。
  1. 低血圧(収縮期血圧90mmHg以下)を1つの基準とするが、低血圧とショックは同義ではない。意識障害、尿量減少、皮膚蒼白や冷汗などの臨床所見と組み合わせて総合的に判断する。
  1. 爪床を圧迫し、圧迫解除後、毛細血管のrefillingが起こるまでに2秒以上かかる場合は、末梢における循環障害が示唆される。

原因疾患の評価:
  1. ショックの病態は、病因により、①循環血液量減少性ショック、②心原性ショック、③閉塞性ショック、④血液分布異常性ショック、――の4つに分類される。 >詳細情報 (鑑別疾患 鑑別疾患 )

重症度・予後: >詳細情報 
  1. APACHE(acute physiology and chronic health evaluation)ⅡスコアやSOFA(sequential organ failure assessment)スコア、血中乳酸値で重症度評価を行う。 エビデンス 
 
治療: >詳細情報 
  1. ショックに対する治療の中心は、呼吸循環の維持である。A(気道)、B(呼吸)、C(循環)、D(意識)を速やかに評価し治療を開始する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

ショック患者にルーチンで行う検査例
  1. ショックを呈する患者には、すべての検査を速やかに行う。ABCDを評価し、身体所見を取りながら、同時に治療も行っていく。
  1. バイタルサインは繰り返し評価し、経時的変化によって治療への反応性を判断する。採血検査や心電図、超音波、X線のポータブル撮影など、ベッドサイド(救急外来、病棟)でできる検査を優先する。
  1. ショックから離脱していない段階で、CT検査やMRI検査を行うことは厳に慎まなければならない。
  1. 蘇生によりショック状態からの改善が得られた後、追加の画像検査を行い、最終診断を下す。
  1. 血清乳酸値は重症度評価に有用である。 エビデンス 
○ ショックを呈する患者には下記の検査をルーチンで行うことを考慮する。

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薬剤監修について:
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ショック診断のためのアルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2017/12/25

編集部編集コンテンツ:
 
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