播種性血管内凝固 :トップ    
監修: 真弓俊彦 産業医科大学 救急医学
畑田剛 豊田厚生病院 救急科

概要

疾患のポイント:
  1. 播種性血管内凝固(DIC)とは、感染症や悪性腫瘍などの原疾患によりトロンビンの異常産生が起こり、全身の血管内フィブリン沈着である血栓と出血を伴う状態である。小さな血栓が全身の血管に発生して、小さな血管を詰まらせるとともに、出血の制御に必要な血小板と凝固因子を使い果たしてしまう病気である。播種性血管内凝固(DIC)の診断基準には、日本救急医学会が提唱する「急性期DIC診断基準」と「(旧)厚生省DIC診断基準」とがある。
  1. 急性期DIC診断基準を用いたほうが、早期にDICの診断ができ、治療を開始することができる。
 
診断: >詳細情報 
  1. DICの診断基準として現在使用されているものには、急性期DIC診断基準、厚生省DIC診断基準、ISTH overt-DIC診断基準がある。DICの早期診断は予後を改善すると考えられているが、充分なエビデンスは確立されていない。
  1. 急性期DIC診断基準が最も感度がよく、特に感染症によるDICの早期診断に優れていると考えられる。従って、まず、急性期DIC診断基準を用いて、すべての項目をチェックし、次いで、厚生省DIC診断基準での評価も行う。
  1. TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)、ITP(特発性血小板減少性紫斑病)、HIT(免疫性血小板減少症)などの鑑別を行う。
  1. DIC診断基準の比較:<図表>

重症度・予後: >詳細情報 
  1. 急性DIC診断基準、厚生省DIC診断基準で、ある程度の予後を評価できる。
  1. SOFA scoreやAPACHE IIも有用である。
 
治療: >詳細情報 
  1. 急性期DIC診断基準を用いて、DICと診断した場合、速やかに抗凝固療法を開始することが望ましい。同時に基礎疾患に対する治療を行う。
  1. 敗血症などが原因となっている線溶抑制型(臓器障害型)DICの場合、抗凝固薬であるヘパリ…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. DICの診断基準として現在使用されているものには、急性期DIC診断基準、厚生省DIC診断基準、ISTH overt-DIC診断基準がある。DICの早期診断は予後を改善すると考えられているが、充分なエビデンスは確立されていない。
  1. 急性期DIC診断基準が最も感度がよく、特に感染症によるDICの早期診断に優れていると考えられる。従って、まず、急性期DIC診断基準を用いて、すべての項目をチェックし、次いで、厚生省DIC診断基準での評価も行う。
  1. TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)、ITP(特発性血小板減少性紫斑病)、HIT(免疫性血小板減少症)などの鑑別を行う。
  1. DIC診断基準の比較:<図表>
○ 診断基準の評価・重症度・原因の評価のために下記の1)~11)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

DIC診断基準の比較
SOFA score
APACHE II scoreのA項目(12の生理機能パラメーターの合計点数)
Glasgow Coma Scale(GCS)
DICの病型分類
著者校正/監修レビュー済
2017/03/31