反射異常 :トップ    
監修: 永山正雄 国際医療福祉大学大学院医学研究科 神経内科学
阿部康二 岡山大学 神経病態内科学

概要

所見のポイント:
  1. 反射の診察は病変の空間的広がり(診察所見)を特定するうえできわめて重要なので、反射の診察に習熟することは正しい神経内科診断に直結するといっても過言ではない。
  1. 反射は論理的には、①腱反射、②表在反射、③病的反射――の3つに分類される。
  1. 腱反射は筋肉が骨に付着する直前の腱を急叩して、それに反応する筋収縮を観察評価するものである。
  1. 一方、表在反射は皮膚や粘膜を軽く擦過刺激を与えて、それに反応する筋収縮を観察評価する。
  1. 病的反射は正常では認められない筋収縮が、叩打刺激や皮膚擦過刺激で出現してくるものである(病的反射の出現)。
  1. 反射異常の評価アルゴリズム:アルゴリズム
 
四肢筋力低下の診かた: >詳細情報 
  1. 四肢筋力の低下の評価をする上に置いて、上肢・下肢の障害なのか、近位筋の障害なのか、遠位筋の障害なのかを評価することが大事である。
  1. 四肢筋力低下の診かた:<図表>
 
反射異常の診かた: >詳細情報 
  1. 腱反射が亢進していると考える場合は、上位運動ニューロンの障害と考え、通常筋萎縮を認めず、痙性麻痺を来す。一方、腱反射が消失している場合は、通常下位運動ニューロンの疾患を意味し、通常筋萎縮を認め、弛緩性麻痺を来している。
  1. 反射異常の鑑別診断表:<図表>
 
臨床症状の変化からみた鑑別診断: >詳細情報 
  1. 病態の進行の状況により、どのような病態による疾患であるのかを評価することができる。
  1. 通常、血管性障害、循環障害では、突然発症をし、その後軽快を来す。そのような疾患に、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、椎骨脳底動脈循環不全症などが存在する。また、感染性・炎症性疾患では、急性の発症をし、通常発熱を伴う。神経変性疾患・悪性腫瘍・加齢性変化では、徐々に進行し徐々に悪化を来す。脱髄性疾患は、再発と寛解を繰り返しながら徐々に症状が蓄積する。てんかん、片…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

反射異常の追加評価例
  1. 診察所見と聴取病歴を照らし合わせ、病巣診断と原因診断に基づいて暫定診断を得て、鑑別疾患を列挙したのちに血液検査や脳画像検査、脳脊髄液検査、筋電図などの補助検査をオーダーする。
  1. 問診・診察のポイント  >詳細情報 
○ 診察に基づいて列挙した鑑別疾患に基づき下記の検査を追加する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

反射異常アルゴリズム
四肢筋力低下の診かた
反射異常の鑑別診断表
臨床症状の変化からみた鑑別診断
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05