しびれ・感覚麻痺 :トップ    
監修: 野口善令 名古屋第二赤十字病院
綿貫聡1) 漆葉 章典2) 1)東京都立多摩総合医療センター 救急総... 2)フランス筋学研究所/サルペトリエール...

概要

疾患のまとめ:
  1. 「しびれ」とは、日常的にはさまざまな意味で用いられる言葉で、多くの場合は知覚神経障害を意図することが多いが、一部運動神経障害を意図することもある。
  1. したがって、「しびれ」の診察の際にはできる限りその意味を把握し、適切な医学カテゴリー(下記参照)に分類することが必要になる。
  1. 四肢のしびれを訴える患者の割合は人口比で2.4%、年齢の上昇に伴って8%にまで増加するとの報告がある。なお、顔面の神経障害については別項「 顔面神経麻痺(Bell麻痺、Hunt症候群:耳性帯状疱疹) 」を参照にしてほしい。
 
しびれの医学的カテゴリー:
  1. 患者の訴える「しびれ」の内容は、①感覚鈍麻、②異常感覚、③運動麻痺――の3つに大別される。以下のように細かく分類した用語も使われるが、学会(領域)によって定義、訳語が統一されていない。特にdysesthesiaとparesthesiaの区別には混乱がある。さらに、実際にはこれらが混在したり、患者自身にも判別が難しいこともあるので、ピリピリ・ジンジン感じる、触ると痛みを感じるなどの場合は異常感覚として大まかにとらえるのが実用的である。
  1. ① 感覚鈍麻:
  1. 感覚鈍麻(hypesthesia):感覚が鈍くなる
  1. 無感覚、知覚脱失(anesthesia):感覚がまったくなくなる
  1. ② 異常感覚:
  1. 異常感覚、ジセステジア(dysesthesia)
  1. 錯感覚、パレステジア(paresthesia)
  1. 感覚過敏(hyperesthesia):感覚が敏感になる
  1. 日本神経学会の定義:
  1. 錯感覚:外界から与えられた感覚刺激とは異なって感ずること
  1. 異常感覚:外的刺激がないにもかかわらず感受される自発的感覚のうちで、痛み以外の感覚
 
緊急対応:
  1. ポイント:
  1. 突然発症・進行性の感覚障害・異常感覚を認める場合、運動麻痺を合併する感覚障害・異常感覚を認める場合は以下の緊急対応の必要な病態を想起し、可能な限りの早期診断に努める。
  1. 脳梗塞・出血などの大脳皮質病変:
  1. 急性発症の運動障害を伴う顔の半分と半側の四肢のしびれまたは手口周囲にしびれ感を認める場合に想起する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

しびれ症状の評価として1stStepの評価例
  1. 四肢のしびれを認める患者では、一般的な問診、身体所見、検査所見にて評価を行う。
  1. ただし、単神経障害を認め、診断として絞扼性神経障害が明らかな場合はこれらの評価を必ずしも行う必要はなく、その部位の神経伝達速度や、単純X線、CT、MRIなどの評価により局所の絞扼性神経障害を評価する。
○ 四肢のしびれを認める患者では、初期評価として1)-10)を検討する。局所の絞扼性神経障害を疑う場合は11)-14)の評価を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)

しびれの評価アルゴリズム
末梢性神経障害(単神経障害・多発単神経障害・多発神経障害)が疑われる患者の診断アルゴリズム
運動・知覚障害の起こる分布領域
中枢性(長経路性)と末梢性(髄節性)の感覚障害
Tinel様徴候
病変部位と運動・知覚障害の起こる分布領域
中枢性(長経路性)と末梢性(髄節性)の感覚障害
脊髄内神経の走行部位
神経伝導速度検査の模式図
末梢神経の知覚領域・デルマトーム
著者校正/監修レビュー済
2017/02/28


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