精巣/陰嚢の異常(急性陰嚢痛、左右差、萎縮など) :トップ    
監修: 力石辰也 聖マリアンナ医科大学
村雲雅志 市立釧路総合病院 泌尿器科

概要

症状のポイント:
  1. 陰嚢の急性発症の疼痛を主症状とする疾患を総称して急性陰嚢症(acute scrotum)という。思春期男子に好発し、特に精巣捻転症では適切な治療を受けないと精巣を喪失することになりかねず、患者の精神的・肉体的影響が大きいため、迅速かつ適切な診断が必須である。
  1. 陰嚢を構成する膜構造は腹筋群と連続しているため、下腹部や鼡径部の痛みを主訴として受診することもあるので、腹痛の患者においても陰嚢の所見に注意すべきである。
 
急性陰嚢痛:
  1. 急性陰嚢痛の診察時に、緊急性が高いのは精巣捻転である。精巣捻転と他疾患の鑑別が最も重要である。
  1. 病歴・身体所見に加え、超音波エコー検査(できればカラードプラー)所見が有用である。
  1. 精巣捻転が確実な場合/診断が困難な場合は、速やかに専門医にコンサルトする。
  1. まれであるが特に緊急性が高いものとして、フルニエ壊疽(外陰部の壊死性筋膜炎)がある。糖尿病患者に多い。短時間で劇症化する恐れがあり、集中管理可能な施設に紹介すべきである。
  1. 急性陰嚢痛の画像診断アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 急性陰嚢痛の診療アルゴリズム(専門医用):アルゴリズム
  1. 急性陰嚢痛の診療アルゴリズム(非専門医用):アルゴリズム
  1. 急性陰嚢痛を起こす主な原因疾患―:<図表>
  1. 急性陰嚢症の鑑別ポイント:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

急性陰嚢痛の評価例
  1. 精巣捻転か、それ以外の疾患かの鑑別を行う。
  1. 精巣捻転の場合、発症からの時間が短いほど精巣を救える可能性が高い。24時間以上経過していても緊急に準じた試験切開の対象となる。
  1. 病歴・触診所見も重要である。
○ 最も重要な超音波エコー(カラードプラー)検査をためらわずに行い、血流がなければ泌尿器科へ。

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薬剤監修について:
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急性陰嚢痛の画像診断アルゴリズム
陰嚢腫脹の画像診断アルゴリズム
急性陰嚢痛の診療アルゴリズム(専門医用)
急性陰嚢痛の診療アルゴリズム(非専門医用)
思春期の精索捻転
精巣捻転を起こしやすい形態異常
精巣捻転の超音波ドプラー所見
精巣捻転の方向と脱捻転
精巣捻転の手術所見
精巣垂捻転のエコー所見
著者校正/監修レビュー済
2018/02/28


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