血尿

著者: 前川道隆 藤田医科大学ばんたね病院 腎臓内科

監修: 山中克郎 福島県立医科大学会津医療センター総合内科

著者校正/監修レビュー済:2019/07/26
参考ガイドライン:
  1. 日本腎臓学会/日本泌尿器科学会/日本小児腎臓病学会/日本臨床検査医学会/日本臨床衛生検査技師会:血尿診断ガイドライン2013
  1. Davis R, Jones JS, Barocas DA, Castle EP, Lang EK, Leveillee RJ, Messing EM, Miller SD, Peterson AC, Turk TMT, Weitzel W, American Urological Association. Diagnosis, evaluation and follow-up of asymptomatic microhematuria (AMH) in adults: AUA guideline. J Urol [Internet]. 2012 Dec [cited 2018 Aug 31];188(6 Suppl):2473–81. Available from: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0022534712049580 PMID: 23098784
  1. Wollin T, Laroche B, Psooy K.Canadian guidelines for the management of asymptomatic microscopic hematuria in adults. Can Urol Assoc J [Internet]. 2009 Feb [cited 2018 Aug 31];3(1):77–80. Available from: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19293985 PMID: 19293985

概要・推奨  

  1. 無症候性肉眼的血尿では悪性腫瘍の存在を考えて精査を行う。膀胱鏡の適応になる可能性が高く、泌尿器科へのコンサルトが推奨される(推奨度1)
  1. 高齢者の顕微鏡的血尿では悪性腫瘍が増加するため、はっきりした原因がわからない高齢者の顕微鏡的血尿は膀胱鏡が適応になる可能性が高く、泌尿器科へのコンサルトが推奨される(推奨度2)
  1. 抗凝固療法中の患者でも、そうでない患者と同様に血尿の評価を行うことが推奨される(推奨度2)
  1. 血尿の診断から3年以内は泌尿器疾患に注意して経過をフォローすることが勧められる(推奨度2)
  1. 無症候性顕微鏡的血尿では、全例への腎生検は推奨されないが、経過中に蛋白尿が出現したり、腎機能が低下することがあるため、定期的なフォローが必要である。経過中に蛋白尿の出現や腎機能低下があれば腎生検の適応になる可能性があるため、腎臓内科への紹介が推奨される(推奨度1)
  1. 蛋白尿を伴う無症候性の顕微鏡的血尿患者では糸球体腎炎が疑われるため、腎臓内科への紹介が強く推奨される(推奨度1)
  1. 変形赤血球、赤血球円柱を伴う顕微鏡的血尿は糸球体性血尿を示唆するため、腎臓内科へのコンサルトがおそらく推奨される(推奨度1)
  1. 初めて血尿が陽性となった場合、すぐに精査をおこなうべきか、尿検査の再検を行ってから方針を決定すべきかについて、現時点でコンセンサスは得られていない。年齢や喫煙歴などの腎癌・膀胱癌のリスクを考慮して総合的に判断することが推奨される(推奨度2)
  1. 蛋白尿が陽性の患者では、血尿が陽性の患者よりも将来的に腎機能低下を生じることが多い。蛋白尿を伴う血尿患者では、より積極的に原因精査を行い、治療適応を検討することが推奨される(推奨度1)
  1. 肉眼的血尿に対する初期の精査で診断がつかなかった例では、肉眼的血尿が再発した場合に尿路悪性腫瘍の評価をもう一度行うことが推奨される(推奨度1)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1.  定期レビューを行い、顕微鏡的血尿の自然経過について修正・加筆した。


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