今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 木村文則 奈良県立医科大学産婦人科学講座

監修: 岩瀬明 群馬大学大学院医学系研究科産科婦人科学講座

著者校正/監修レビュー済:2025/01/29
参考ガイドライン:
  1. 日本産科婦人科学会:産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2023
  1. 日本生殖医学会:生殖医療の必修知識2023
  1. 日本生殖医学会生殖医療ガイドライン
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 近年では、基礎体温、血中プロゲステロン値、子宮内膜日付診の異常を検出することの臨床的意義は認められないため、不妊患者のスクリーニング検査としての有用性が疑問視されていることを明記した。
  1. 黄体からのホルモン分泌不全や低下を来す中枢性排卵障害、高プロラクチン血症や甲状腺機能低下症など基礎疾患を有する場合には、それら疾患の治療を行い、排卵誘発や体外受精施行時の薬物の影響により黄体機能低下が認められる場合や原因不明の習慣流産には、黄体ホルモン補充を行うことを明記した。

概要・推奨   

  1. 黄体機能不全は、黄体期の長さが通常の10日間よりも短いことに関連している臨床診断である。原因として、不適切なプロゲステロン分泌期間、プロゲステロン分泌量、または子宮内のプロゲステロン抵抗性が考えられる。不妊症、習慣流産の原因となると考えられている(推奨度1)
  1. 黄体機能不全は単一の病因による疾患ではなく、多くの病態や病因が含まれている(推奨度2)
  1. 従来行われていた基礎体温における高温期の状態、着床期の血中プロゲステロン値、子宮内膜日付診による黄体機能不全の診断は困難である(推奨度2)
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 黄体機能不全(luteal phase deficiency:LPD)とは、黄体期の長さが通常の10日間よりも短いことに関連している臨床診断であり、原因として、不適切なプロゲステロン分泌期間、プロゲステロン分泌量、または子宮内のプロゲステロン抵抗性が考えられる[1]。黄体機能不全は単一の病因による疾患ではなく、多くの病態や病因が含まれていることに留意する。
  1. 黄体機能不全は不妊症、習慣流産の原因として重要である。
  1. 不妊患者においては10~50%、反復流産患者においては25~60%に認めるとの統計があるが、これは黄体機能不全を着床期血清中プロゲステロン濃度、子宮内膜日付診、基礎体温などにより診断された場合の結果であり、診断基準が明確化されていない現状では正確な割合は明らかではない。
問診・診察のポイント  
  1. 中枢性排卵障害、甲状腺機能低下症、高プロラクチン血症の存在の有無を確認する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適応の査定において保険適応及び保険適応外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適応の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
木村文則 : 未申告[2024年]
監修:岩瀬明 : 講演料(フェリング・ファーマ(株))[2024年]

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黄体機能不全

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