今日の臨床サポート

咽喉頭異常感

著者: 内藤健晴 藤田医科大学医学部 耳鼻咽喉科学教室

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2016/11/30
患者向け説明資料

概要・推奨   

症状のポイント:
  1. 咽喉頭異常感症の定義は「咽喉頭異常感の訴えがあるにもかかわらず、通常の耳鼻咽喉科的視診で訴えに見合うだけの異常所見を局所に認めないもの」とされているが、一方、咽喉頭異常感症は1つの症候名にすぎず、後日振り返えると、種々の原因疾患が発見されるものも含められるとされる。以上より、精査しても明確な所見を見いだせないものを真性の咽喉頭異常感症とし、原因となる器質的変化を後に明確にできたものを症候性の咽喉頭異常感症としている
  1. 50代と女性に多く、「咽喉に何かつかえる感じ」などの不定愁訴を訴え耳鼻咽喉科を受診する患者の頻度は、年々増加傾向にある。
 
緊急対応:
  1. 咽喉頭異常感では通常、緊急性変化はない。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
内藤健晴 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:森山寛 : 特に申告事項無し[2021年]

病態・疫学・診察

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 咽喉頭異常感症の定義は「咽喉頭異常感の訴えがあるにもかかわらず、通常の耳鼻咽喉科的視診で訴えに見合うだけの異常所見を局所に認めないもの」とされているが、一方、咽喉頭異常感症は1つの症候名にすぎず、後日振り返えると、種々の原因疾患が発見されるものも含められるとされる。以上より、精査しても明確な所見を見いだせないものを真性の咽喉頭異常感症とし、原因となる器質的変化を後に明確にできたものを症候性の咽喉頭異常感症としている[1]
  1. 「咽喉に何かつかえる感じ」などの不定愁訴を訴え耳鼻咽喉科を受診する患者の頻度は、我々の研究では1984年には新患患者の4.3%であったが、1997年では5.8%であり、年々増加傾向にある[2]
  1. 男女比では4:6で女性に多く、年齢分布では男性は30歳代に女性は50歳代にピークがみられた。
  1. 患者の約半数は前医があり、ドクターショッピングの傾向がみられた。多くの例が「なんでもない」「気にしすぎ」「神経質」といわれ、医師に不信感を持つものもいる。
  1. 患者の多くが悪性腫瘍を心配して来院する。
  1. 咽喉頭異常感患者のうち悪性腫瘍の頻度は1~数%[3]といわれているが、咽喉頭異常感を主訴とした咽頭・喉頭の悪性腫瘍は15~50%に及ぶ[4]<図表>)。決して見落としてはならない。
問診・診察のポイント  
  1. 咽喉頭異常感の原因は局所的原因、全身的原因、精神的原因に大別される診断には種々の検査が必要である[2]<図表>)。程度の差こそあれ心因が関与しており、癌不安患者も多い[5]<図表>
  1. 精神的関与のアプローチは、質問紙法による心理テストが有用である[6]<図表>

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