今日の臨床サポート

CRPS(複合性局所疼痛症候群)

著者: 三上容司 横浜労災病院 整形外科

監修: 落合直之 キッコーマン総合病院外科系センター

著者校正/監修レビュー済:2021/09/08
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 誘因となる侵害的事象に比し不釣合いに強い四肢の疼痛を訴えた場合、CRPSを疑う(推奨度1)。
  1. CRPSを疑った場合、速やかに薬物療法、リハビリテーション開始する(推奨度2)。
  1. 薬物療法、リハビリテーションの効果が不十分な場合、心身医学的アプローチや神経ブロック、手術などの侵襲的治療も考慮する(推奨度3)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
三上容司 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:落合直之 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、治療法を一部修正した。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. CRPS(complex regional pain syndrome、複合性局所疼痛症候群)は、外傷、手術、疾病など身体への侵害的事象を誘因として発症する慢性疼痛症候群である。
  1. 症候として知覚過敏、アロディニア、浮腫、発汗異常、運動障害、萎縮性変化などが出現する。
  1. 疼痛や機能障害が誘因となる侵害的事象に比べ不釣合いな程度に強く、かつ、長期間にわたって続くのがその特徴である。
  1. CRPS typeⅠが反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)、CRPS typeⅡがカウザルギーとほぼ同義である。
  1. 先行する神経損傷がないのがCRPS typeⅠ、神経損傷があるのがCRPS typeⅡである。
  1. TypeⅠ、typeⅡと分類せずに、まとめてCRPSとして取り扱われることも多い。
  1. 発症には末梢性因子と中枢性因子が相互に関与していると考えられているが、病態はいまだ不明である。
  1. 診断基準も確立しておらず、疾患概念自体も確立されたとは言い難いのが現状である。
  1. 種々の骨折後のCRPS typeⅠの発症率は1~2%[1]
  1. 橈骨遠位端骨折後のCRPS typeⅠの発症率は20~40%[1]
問診・診察のポイント  
  1. 誘因となる外傷、手術、疾病を確認する。

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文献 

著者: Yuji Inada, Shigeru Morimoto, Keisichirou Moroi, Katsuaki Endo, Tatsuo Nakamura
雑誌名: Pain. 2005 Oct;117(3):251-8. doi: 10.1016/j.pain.2005.05.033.
Abstract/Text Two patients with causalgia associated with allodynia and finger contracture were treated surgically with a bioresorbable nerve guide tube made from polygycolic acid and collagen: the injured segment of the digital nerve was resected and the resulting gap (25 and 36mm) was bridged with the tube. In both cases, a neuroma was found on the injured nerve and many sprouting branches were. After reconstruction, the causalgia and allodynia disappeared and movement of the fingers recovered during the following 6 months. Functional recovery was objectively identified for 1 year and 9 months. Both patients regained full use of their finger and were free of discomfort for up to 24 and 18 months, respectively. Since the first description of causalgia in 1864, there has been no definitive treatment for this intractable burning pain. Our experience shows that at least some types of causalgia can be resolved successfully by surgery.

PMID 16153773  Pain. 2005 Oct;117(3):251-8. doi: 10.1016/j.pain.2005.0・・・
著者: Theodore S Grabow, Prabhav K Tella, Srinivasa N Raja
雑誌名: Clin J Pain. 2003 Nov-Dec;19(6):371-83.
Abstract/Text OBJECTIVES: The purpose of this investigation is to assess the evidence for efficacy of SCS in the management of pain in patients with CRPS.
METHODS:
SEARCH STRATEGY: Electronic databases such as Medline and Cochrane Library were queried using key words such as "spinal cord stimulation," "reflex sympathetic dystrophy (RSD)," and "complex regional pain syndrome (CRPS)."
SELECTION CRITERIA: Relevant published randomized controlled trials (RCT), cohort studies, case-control studies, case series, and case reports that described SCS as the primary treatment modality for patients with CRPS were eligible for inclusion.
DATA COLLECTION AND ANALYSIS: Data extracted from qualified studies were summarized in sections of methodology, demographics, SCS equipment, primary and secondary outcomes, and complications.
RESULTS: Thirteen studies using the primary search strategy and 7 studies from their reference lists were considered. Five of these 20 studies were discarded. One RCT, 2 prospective observational, and 12 retrospective observational studies were eventually considered. The methodological quality of all studies was poor except for the single RCT study.
DISCUSSION: Although limited in quality and quantity, available evidence from the examined literature suggests that SCS is effective in the management of pain in patients with CRPS (grade B/C). Clinically useful information extracted from the available studies is very limited in guiding clinicians in the rational use of SCS for pain management in CRPS patients. Future attempts to investigate the efficacy of SCS in CRPS patients should involve methodologically robust designs such as randomized studies that have sufficient power.

PMID 14600537  Clin J Pain. 2003 Nov-Dec;19(6):371-83.

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