今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 吉見祐輔 日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第二病院 総合内科

監修: 野口善令 豊田地域医療センター 総合診療科

著者校正/監修レビュー済:2023/02/22
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、文章の補足等を行った。
 

概要・推奨   

  1. 血管炎は、①大血管炎、②中血管炎、③小血管炎、④Variable vessel vasculitis、⑤single organ vasculitis、⑥Vasculitis associated with systemic disease、⑦Vasculitis associated with probable etiology、の7つのカテゴリーに分類される。これらのいずれにもあてはまらないものが分類不能の血管炎である。
  1. Variable vessel vasculitisは、すべてのサイズの血管とすべてのタイプの血管を侵す血管炎である。ベーチェット病とコーガン病が含まれる。
  1. single organ vasculitisは単⼀臓器に起きる血管炎で全身性血管炎の所見がないものでなる。皮膚白血球破砕血管炎、皮膚動脈炎、原発性中枢神経血管炎、孤発性大動脈炎などがある。
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 血管炎とは血管壁に炎症が起こり血管壁の構造が障害された結果、出血もしくは組織虚血を来し、種々の症状を起こす疾患群である。
  1. 血管炎症候群の診断アプローチ、分類不能の血管炎の診断には血管炎を分類して考えることが役立つ。
  1. 血管炎はまず7つのカテゴリーに分類され、①大血管炎、②中血管炎、③小血管炎、④Variable vessel vasculitis、⑤single organ vasculitis、⑥Vasculitis associated with systemic disease、⑦Vasculitis associated with probable etiology、――がそれにあたる。罹患血管による血管炎の分類を下記の図に示す[1]
 
罹患血管サイズによる血管炎の分類

あくまでも血管サイズによる分類である。Variable vessel vasculitis、single organ vasculitis、Vasculitis associated with systemic disease、Vasculitis associated with probable etiologyは血管サイズによる分類ではないためここには含まれていない。

出典

J C Jennette, R J Falk, P A Bacon, N Basu, M C Cid, F Ferrario, L F Flores-Suarez, W L Gross, L Guillevin, E C Hagen, G S Hoffman, D R Jayne, C G M Kallenberg, P Lamprecht, C A Langford, R A Luqmani, A D Mahr, E L Matteson, P A Merkel, S Ozen, C D Pusey, N Rasmussen, A J Rees, D G I Scott, U Specks, J H Stone, K Takahashi, R A Watts
2012 revised International Chapel Hill Consensus Conference Nomenclature of Vasculitides.
Arthritis Rheum. 2013 Jan;65(1):1-11. doi: 10.1002/art.37715.
Abstract/Text
PMID 23045170
 
  1. 大血管炎は大動脈とその主要な分枝が侵され、高安病、巨細胞性動脈炎が含まれる。高安病は若年女性に多く、巨細胞性動脈炎は高齢者に多く、しばしばリウマチ性多発筋痛症に合併する。
  1. 中血管炎は主要な内蔵動脈とその分枝が侵され、結節性多発動脈炎と川崎病が含まれる。
  1. 小血管炎では臓器実質内の小動脈、細動脈、毛細血管、静脈が侵され、ANCA(抗好中球細胞質抗体)と関連したANCA関連血管炎と、補体や免疫グロブリンと関連したImmune complex vasculitisに分類される。
  1. ANCA関連血管炎には、顕微鏡的多発血管炎と多発血管炎性肉芽腫症(旧Wegener肉芽腫症)と好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(旧チャーグストラウス症候群)が含まれる。
  1. Immune complex vasculitisには、IgA血管炎(ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)、クリオグロブリン血管炎、Anti-GBM disease、低補体血症性蕁麻疹様血管炎が含まれる。
  1. Variable vessel vasculitisは特定の血管ではなく、大、中、小すべてのサイズの血管と、動脈、静脈、毛細血管すべてのタイプの血管を侵す血管炎であり、ベーチェット病とコーガン病が含まれる。
  1. single organ vasculitisは単一臓器に起きる血管炎であり、どのサイズのどのタイプの血管が侵されてもよい。ただし全身性血管炎が示唆されないものになる。具体的には皮膚白血球破砕血管炎、皮膚動脈炎、原発性中枢神経血管炎、孤発性大動脈炎などがそれにあたる。
  1. Vasculitis associated with systemic diseaseは全身性疾患と関連した血管炎であり、リウマトイド血管炎やループス血管炎、サルコイド血管炎がそれにあたる。
  1. Vasculitis associated with probable etiologyは特定の病因と関連がありそうな血管炎で、現在言われているものとしては梅毒性動脈炎、B型肝炎ウイルス関連血管炎、C型肝炎ウイルス関連クリオグロブリン血管炎、薬剤誘発性免疫複合体血管炎、薬剤誘発性ANCA関連血管炎、悪性腫瘍関連血管炎などがある。
  1. まずは患者の症状、すでに出ている検査結果などから大、中、小血管炎のどれにあたるかを考えて、それぞれ鑑別を進めると良い。
  1. Variable vessel vasculitisについてはベーチェット病患者に血管炎を疑う所見を認めた場合に考えればよい。ベーチェット病の診断がなされていない場合もあるが、その場合も血管炎の症状+ベーチェット病の症状がないか確認すればよい。
  1. Single organ vasculitisは単一臓器の血管炎であり、血管炎が証明された上で全身性血管炎が否定的な場合に考えればよい。
  1. Vasculitis associated with systemic diseaseとVasculitis associated with probable etiologyについては二次性血管炎であり、血管炎が疑われた場合にそれぞれsystemic diseaseもしくはprobable etiologyがないかを確認するとよい。
  1. 実臨床ではそれぞれの診断基準をどれも満たさない血管炎も存在し、その場合には分類不能とするしかない場合もある。
 
  1. ANCAはANCA関連血管炎の診断に重要であるがその感度特異度は100%ではなく注意が必要である。(参考文献:[2]
  1. 例えば顕微鏡的多発血管炎においてp-ANCA60%、c-ANCA40%で陽性になるとの報告がある。つまりANCAのみで血管炎の診断はできないし、血管炎の分類をすることもできない。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 血管炎を鑑別に挙げるための症状として発熱、倦怠感、皮疹、関節痛、体重減少、末梢神経障害を示唆する感覚低下、運動麻痺、異常感覚などがあり、それらの症状を確認する。四肢、特に上肢の跛行や顎跛行は大血管炎による症状の可能性がある。

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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
吉見祐輔 : 未申告[2024年]
監修:野口善令 : 特に申告事項無し[2024年]

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血管炎症候群の診断アプローチ、分類不能の血管炎

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