今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 瀬良誠 福井県立病院 救命救急センター

監修: 林寛之 福井大学医学部附属病院

著者校正/監修レビュー済:2025/01/29
参考ガイドライン:
  1. American Heart Association (AHA):Circulation. Part 4: Pediatric Basic and Advanced Life Support: 2020 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care
  1. European Society of Gastrointestinal Endoscopy (ESGE):Removal of foreign bodies in the upper gastrointestinal tract in adults: European Society of Gastrointestinal Endoscopy (ESGE) ClinicalGuideline (2016)
  1. 日本消化器内視鏡学会:消化器内視鏡ガイドライン 第3版. 19:異物摘出術ガイドライン
  1. A European Society for Paediatric Gastroenterology Hepatology and Nutrition (ESPGHAN):Pediatric Magnet Ingestion, Diagnosis, Management, and Prevention: A European Society for Paediatric Gastroenterology Hepatology and Nutrition (ESPGHAN) Position Paper (2023)
  1. ESPGHAN/NASPGHAN:Pediatric Gastrointestinal Endoscopy: European Society of Pediatric Gastroenterology Hepatology and Nutrition (ESPGHAN) and European Society of Gastrointestinal Endoscopy (ESGE) Guidelines (2017)
  1. National Capital Poison Center:National Capital Poison Center button battery ingestion triage and treatment guideline
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、下記について追記・修正を行った。
  1. 磁石誤飲時の対応について、欧州小児栄養消化器肝臓学会(European society for paediatric gastroenterology hepatology and nutrition:ESPGHAN)ガイドラインより、「単一磁石」と「複数磁石誤飲時」のフローチャートを追加した。
  1. ボタン電池誤飲時の対応について、National Capital Poison CenterとESPGHANガイドラインからフローチャートを追加した。ESPGHANはより簡便で利用しやすいフローチャートとなっている。
  1. ポイントはボタン電池誤飲がはっきりしている、あるいは疑われる場合、12カ月以上の小児では、病院(救急)へ向かう間に10分ごとに10 mLのハチミツを飲むように助言することと、誤飲されたボタン電池の内視鏡管理は電池の位置、患者の年齢、電池のサイズ、および患者の症状によって決定されることである。
  1. ボタン電池誤飲時の応急処置についても追加した。

概要・推奨   

【気管・消化管異物】
  1. 小児異物の40%は目撃がなく、40%はX線透過性である。また40%は初診時には無症状である。つまり疑わなければ診断できず、また40%はX線に写らないため、閾値を下げて画像検査を施行する必要がある(推奨度1)
  1. 異物の診断には病歴、身体所見、X線写真とあり、画像検査が重要であることに異論はないが、気管異物に関しては病歴の感度が最も高い(推奨度1)
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⇒異物誤飲時の管理フローチャート()および、内視鏡のタイミング()を参照
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⇒ボタン電池の誤飲診断アルゴリズム()および、ボタン電池誤飲トリアージと治療ガイドライン()を参照
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⇒単一磁石誤飲の評価と管理()および、複数磁石誤飲の評価と管理()を参照
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病態・疫学・診察 

疾患(疫学・病態)  
【消化管異物】
  1. 異物誤飲の80%は子どもで、コイン、おもちゃ、クレヨン、ボールペンキャップが多い。大人では肉と骨が多く、歯のない患者や犯罪者、精神患者では意図的であることが多く、歯ブラシやスプーン、ひげ剃りの刃などの誤飲を認め、繰り返すことが特徴である。
  1. 消化管異物の80~90%は、自然に合併症なく通過する。10~20%は内視鏡的摘出が必要になる。米国では、手術適応になるのは1%未満であるものの、年間で1,500人が死亡している。
  1. 異物誤飲では、異物の性状、形状、大きさ、嵌頓部位が重要となる。
  1. 特に、ボタン電池は食道にある場合早急な対応が必要で、2~2.5時間で重篤な組織障害を生じるため緊急内視鏡の適応となる。
  1. 異物誤飲で来院する子どものうち電池を誤飲した子どもの割合は7~25%と推定されている。ほとんどの電池誤飲は6歳未満の子どもに発生し、その中でも1歳がピークであり、この年齢層が最も合併症のリスクが高い。例えば、米国の中毒センターによれば、2019年に米国だけで3,467件のボタン電池誤飲が報告されており(人口100万人あたり10.46件)、そのうち53%が6歳未満の子どもで、1.5%が重篤な合併症を経験し、3人が死亡している[1]
 
  1. 消化管異物の80~90%は自然に合併症なく通過する。10~20%は内視鏡的摘出が必要になる(推奨度1、M)
  1. 米国では、手術適応になるのは1%未満だが、年間で1,500人が死亡している[2]
  1. 小児消化管異物で救急受診した125人のレトロスペクティブな解析では、9%が内視鏡あるいは経過観察のため入院となった。
  1. 16%に侵襲的な治療が必要だったが合併症は小さなものが2%、穿孔や出血、縦隔炎のような大きな合併症はなかった[3]
  1. 1996年のstudyでは542人、1,203個の異物誤飲について調べた結果、75.6%が自然通過し、4.8%に手術が必要であった。
  1. ただしこのstudyでは69.9%が受刑者であり、15~82歳であったことを考慮する必要がある[4]
  1. 異物が疑われる小児675人を調べたstudyでは、異物の部位としては胃が58.1%、小腸が32.7%、食道が9.2%であった。
  1. 結果として内視鏡を必要としたのは19.1%で、手術が必要となったのはわずか0.4%であった[5]
 
【気管異物】
  1. 小児の異物誤嚥による死亡の65%は3歳未満である。異物の種類としては玩具が約70%を占め、その中では風船が29%で最も多く注意が必要である[6]
  1. 誤嚥した異物の約3%は喉頭に存在する[7]
 
必読文献(推奨度1、M)
  1. 以下文献は非常によくまとまっている。特に後者は大変読みやすく、フローチャートもついている。
  1. Anderson KL, Dean AJ. Foreign bodies in the gastrointestinal tract and anorectal emergencies. Emerg Med Clin North Am, 2011; 29(2): 369-400.[2]
  1. Uyemura MC. Foreign body ingestion in children. Am Fam Physician, 2005 15; 72(2): 287-91.[8]
  1. 以下はボタン電池についての詳細、かつ、よくまとまっており、特にフローチャートは一度見ておくことをお勧めする。
  1. Litovitz T, Whitaker N, Clark L, et al. Emerging battery-ingestion hazard: clinical implications. Pediatrics, 2010; 125(6): 1168-77.[9]
問診・診察のポイント  
  1. 誤嚥、誤飲のエピソードははっきりしないことが多く、強く疑うことが重要である。なぜなら、約40%は目撃がなく、50%以上が無症状だからである。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
瀬良誠 : 旅費,贈答品など(日本救急医学会)[2024年]
監修:林寛之 : 講演料((株)メディカ出版),原稿料((株)羊土社)[2024年]

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異物(気管・食道)(救命救急)

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