今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 伊藤裕司 中東遠総合医療センター 総合内科

監修: 山中克郎 諏訪中央病院 総合診療科

著者校正/監修レビュー済:2024/10/02
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、下記について加筆・修正した。
  1. しゃっくりの原因となる疾患について、「視神経脊髄炎」を追加し、「側頭動脈炎」を「巨細胞性動脈炎」へ修正した。
  1. 48時間以上持続するしゃっくりの薬物療法に、ガバペンチン錠を追記した。
  1. 治療抵抗性の場合に末梢神経への介入方法があることを追記した。

概要・推奨   

  1. 48時間以上持続する場合、男性、睡眠中でもしゃっくりが発生する場合には、背景に原因疾患がある場合が多く、原因疾患の検索を行うことを強く推奨する(推奨度1)
  1. 頭蓋内(脳幹)および求心路となる横隔神経・迷走神経・胸椎神経の走行経路(頭頸部、胸部、背部、腹部)に従った問診・診察を心がける。
  1. 48時間以上持続するしゃっくり患者に対して、頭蓋外疾患が除外されていれば明らかな神経学的異常がなくても、頭頸部MRI検査を次に行うことを推奨する(推奨度2)
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病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 「しゃっくり」は横隔膜のけいれんであり、横隔神経・迷走神経・胸椎の一部(第6~12胸椎の交感神経)からの刺激が『しゃっくり中枢(hiccup center)』である脳幹・頸椎を介して、横隔膜に伝わることで発生する。求心路のどこで問題が生じてもしゃっくりは起こる。
  1. ほとんどのしゃっくりが自然に消失する良性とされる。一方で、48時間以上続く場合を持続性あるいは難治性と呼び、背景に重大な基礎疾患が存在する可能性が高くなるので、そのような場合には原因検索を積極的に行うべきである[1]
  1. 持続性あるいは難治性しゃっくりの場合、基礎疾患による症状以外にも、持続すること自体での合併症が知られており、可能な範囲で対症療法も検討すべきである。
 
  1. 総論として有用な文献
  1. T. Walsh, Augusto Caraceni, et al.:Palliative Medicine 1st ed., Saunders, Chapter 163, 2008.[2]
  1. Kolodzik PW, Eilers MA. Hiccups (singultus): review and approach to management. Ann Emerg Med. 1991 May;20(5):565-73.[3]
  1. SAMUELS L. Hiccup; a ten year review of anatomy, etiology, and treatment. Can Med Assoc J. 1952 Oct;67(4):315-22.[4]
  1. Williamson BW, MacIntyre IM. Management of intractable hiccup. Br Med J. 1977 Aug 20;2(6085):501-3.[5]
問診・診察のポイント  
 
  1. 48時間以上続く場合には背景に重大な基礎疾患がある可能性が高くなる[1]ので、発症からの経過が重要である。特に外科手術に伴う影響は術後1~4日以内に発症するとされる[6]
  1. 特に、睡眠中にも続く場合は器質的疾患の可能性が高くなり、逆にしゃっくりがひどくて眠れない場合や起床後にしゃっくりが頻繁になる場合は心因性の可能性が高くなる[6]
  1. 「しゃっくり反射」の経路を考えれば、頭蓋内(脳幹)および求心路となる横隔神経・迷走神経・胸椎神経の走行経路(頭頸部、胸部、背部、腹部)に従った問診・診察を心がける。迷走神経は腹腔内にも入っているので、腹部の問診・診察を忘れないようにする。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
伊藤裕司 : 特に申告事項無し[2025年]
監修:山中克郎 : 特に申告事項無し[2025年]

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