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低ナトリウム血症

著者: 石川三衛 国際医療福祉大学病院 糖尿病内分泌代謝科

監修: 花房規男 東京女子医科大学 血液浄化療法科

著者校正/監修レビュー済:2021/01/13

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概要・推奨  

  1. 低ナトリウム(Na)血症は、細胞外液中のNa含量と体液量から3病型、すなわち体液量の増加を伴う低Na血症、体液量のほぼ正常な低Na血症、体液量の減少を伴う低Na血症に分けられる(推奨度1
  1. バソプレシン不適合分泌症候群(SIADH)は脱水、浮腫を認めない低Na血症である。バソプレシン(AVP)の不適切な分泌亢進に基づく水利尿不全に起因し、病初期希釈性低Na血症、経過中に代償されて体液量のほぼ正常な低Na血症となる(推奨度1
  1. 浮腫性疾患による低Na血症の頻度が最も高い。圧受容器の感受性低下を介してAVP、レニン・アルドステロン系、交感神経系が賦活されて、水利尿不全および腎におけるNaの再吸収亢進により体液量の増加をきたし希釈性低Na血症となる(推奨度1
  1. 高齢者の鉱質コルチコイド反応性低Na血症(MRHE)は高齢者にみられる低Na血症で、腎におけるNa保持能減退に起因して尿中Na排泄の増加と、これによる軽度の体液量減少を伴う低Na血症である(推奨度2
  1. 慢性的に低Na血症が持続すると、骨粗鬆症・骨折リスクが増加する。骨の変化Na血症自身によるか分泌亢進したAVP自身が関わるか、今後明らかにされるものと思われる(推奨度2
  1. 著しい低Na血症の治療には高張食塩水の輸液が用いられる。この際急速な血清Na値の補正は浸透圧性脱髄症候群(ODS)を誘発する危険性に留意する必要ある(推奨度1
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った。
  1. バソプレシン(AVP)V2受容体拮抗薬トルバプタン(サムスカ)が2020年6月SIADH治療に追加適応となった。本改訂では、SIADHのサムスカ治療について追加解説した。
  1. 浸透圧性脱髄症候群(ODS)における脳白質障害へのサイトカインの関与について追加の説明を加えた。

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