潜血便

著者: 竹内元規 名古屋第二赤十字病院 総合内科

監修: 山中克郎 福島県立医科大学会津医療センター総合内科

著者校正/監修レビュー済:2016/06/30

概要・推奨  

所見のポイント:
  1. 一般診療で便潜血反応検査を施行する場合のほとんどは、貧血の原因検索のためである。貧血の原因が出血である場合の鑑別として、消化管出血は緊急性を含めて重要な疾患である。
  1. 検診での便潜血検査は海外の大規模なランダム化比較対象試験では大腸癌での死亡率が15〜30%程度減少することがわかっており優れたスクリーニング検査である。免疫法により毎年行うことが勧められる。 エビデンス 
  1. 大腸癌検診は、大腸癌対策の重要な取り組みとして、ほぼすべての市町村で実施されている。
  1. 便潜血検査キット:<図表>
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 起こり得る緊急的な病態としては、高度の貧血、貧血による臓器障害( 心不全 の増悪など)、消化管通過障害・腸閉塞が考えられる。身体所見・採血検査で診断し、治療を行う。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 緊急での止血が必要な場合は、内視鏡医との速やかな連携が重要である。
  1.  大腸癌 、炎症性腸疾患が疑われる場合では、早めに専門医に相談をする。
 
診断へのアプローチ:(診察: >詳細情報 ・アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 便潜血反応が陽性の場合、一般的には消化管からの出血性病変を考慮し貧血の程度を把握するとともに、出血源の検索が必要である。
  1. わが国の大腸癌検診便潜血反応で使用されている免疫法では、陽性の場合少量の上部消化管出血の影響に関しては考慮する必要はなく、通常、全大腸内視鏡の施行が勧められる。 
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の評価例
  1. 潜血便のほとんどが消化管出血によって生じるが、慢性出血、少量出血のことが多いためバイタルサインに異常を認めることは少ない。 >詳細情報 
  1. 患者の年齢によって疑う疾患が異なるが、中高年以上では大腸癌を、若年者では炎症性腸疾患を特に意識して問診を行う。 >詳細情報 
○ 潜血便の場合、鑑別疾患に基づき、下記の検査を追加する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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