掌蹠膿疱症 :トップ    
監修: 戸倉 新樹 浜松医科大学医学部附属病院 皮膚科
鶴田大輔1) 照井正2) 1)大阪市立大学大学院 医学研究科 2)日本大学 皮膚科学

概要

疾患のポイント:  >詳細情報 
  1. 掌蹠膿疱症は、膿疱が、手掌や足底に数多く発生する病因不明の疾患である。膿疱は無菌性であり、培養しても細菌や真菌などは検出されず、手足から体のほかの部位、また他者に感染することはない。症状は皮膚病に留まらず、生活の質(QOL)が大きく障害されることが多い
  1. 掌蹠膿疱症は男性より女性にやや多く、男女共に30~50歳代に好発し、約8~9割が喫煙者である。
 
診断: >詳細情報 
  1. 診断は基本的に、視診やダーモスコープの所見で行う。
  1. 診断に際しては、手掌と足底に、水疱に混じて無菌性の膿疱が混在する所見を確認することが大事である。ルーペやダーモスコープで皮疹を拡大すると肉眼的に観察されにくい小膿疱も確認できる。
  1. 手掌足底の症状は、最初に痒みを伴う紅斑として発症し、次いで小水疱が生じる。水疱は次第に大きくなり、膿疱に変化する。その後、痂皮となり周囲皮膚にも鱗屑がみられるようになり、落屑する。後に、水疱・膿疱に加えて紅斑落屑局面が混じった状態になる。掌蹠外皮疹・爪病変を伴うこともある。
  1. 足白癬、汗疱、膿疱性乾癬、好酸球性膿疱性毛包炎の掌蹠皮疹、アロポー稽留性肢端皮膚炎を除外する。
  1. 掌蹠膿疱症の皮疹:<図表>
  1. ダーモスコピー像:<図表>
  1. 膝蓋にみられた掌蹠外皮疹:<図表>
 
合併症・原因評価: >詳細情報 
  1. 扁桃炎、歯周病、う歯、副鼻腔炎など病巣感染の有無を確認する。甲状腺や糖尿病の合併症を必要に応じて評価する。
  1. 関節痛(胸鎖肋関節痛)の合併の評価目的で胸や首、腰などに痛みがある場合には、骨シンチグラフィーやCT、MRIで、関節・骨の炎症の有無や広がりを調べる。
  1. 骨シンチグラフィー像:

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 診断は原則視診とサーモスコピーによる評価で行う。
  1. 水疱と膿疱が混在する。水疱の中央に小膿疱のあるpseudo-vesicleがみられる。
  1. ダーモスコピーで皮疹を拡大すると、肉眼的に観察されにくい小膿疱も確認できる。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

掌蹠膿疱症の治療アルゴリズム
掌蹠外皮疹
足底にみられた皮疹のダーモスコピー像
骨シンチグラフィー像
皮膚所見の評価法(新潟大学方式)
症例1:掌蹠膿疱症
著者校正/監修レビュー済
2016/05/13