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原発性線毛機能不全症候群(Kartagener症候群)

著者: 杉山幸比古 練馬光が丘病院 呼吸器内科

監修: 長瀬隆英 東京大学 内科学専攻器官病態内科学講座

著者校正/監修レビュー済:2019/10/26

概要・推奨  

  1. 原発性線毛機能不全症候群は常染色体劣性遺伝と考えられる先天性の線毛器官の超微構造異常および機能不全を病態とする。慢性副鼻腔炎、気管支拡張症、内臓逆位の3徴を示す例がKartagener症候群と呼ばれている。
  1. 線毛の機能不全により、幼小児期からの慢性上下気道感染症や男性不妊症、女性不妊症、角膜異常、網膜色素変性症などを生じる。
  1. 先天性の疾患であり現状維持治療の大きな目標となるため、上下気道の慢性感染症の急性増悪予防が重要となる
 
  1. 問診時、慢性的に膿性痰がある、気管支拡張症があるといった例に対して、慢性副鼻腔炎症状の有無を確認することが推奨される(推奨度1)。最も重要なポイントは、幼小児期からの繰り返す上下気道感染症である。
  1. 診断に必須の検査は、「胸部X線写真」「頭部CT」「線毛の超微構造検査」である(推奨度2)。
  1. 内臓逆位のない例では、副鼻腔気管支症候群を呈するさまざまな疾患との鑑別が重要となる。
  1. 重症度判定には、DLcoを含む精密呼吸機能の評価、血液ガス所見、6分間歩行試験などで呼吸不全の有無の評価を行う(推奨度3)。
  1. 慢性下気道感染症急性増悪に対しては、ニューキノロン経口薬が適している(推奨度2)。中等~重症例では静注用抗菌薬も用いる。
  1. 血痰喀血に対しては、止血薬の投与、大量の場合には、気管支動脈塞栓術や手術なども考慮される(推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、概要および推奨文を記載した。


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