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概要・推奨
疾患のポイント:- 急性呼吸促迫症候群(acute respiratory distress syndrome、ARDS)とは、重症肺炎や敗血症、誤嚥など先行する基礎疾患を持ち、発症1週間以内にPaO2/ FIO2 < 300 Torrの低酸素血症を認め、胸部X線上では両側性の肺浸潤影を認め、かつ心源性肺水腫を否定できる病態である。
- ARDSは基礎疾患発症から48時間以内に出現することが多い。
- 肺損傷が起きてから陰影が出現するまで12~24時間の遅れを認めることがあり、胸部X線あるいはCTであってもARDSの滲出早期では検出できないことがある。
診断: >詳細情報 (心原性肺水腫と非心原性肺水腫の鑑別:
)- 最近のARDSの定義として2012年にベルリン定義が用いられており、①急性発症、②胸部画像上の両側性陰影、③左心不全のみで病態を説明できないこと、④低酸素血症――の4項目で診断される。また陽圧換気下での低酸素血症の程度により軽症、中等症、重症に分類されるが、この重症度と予後との関連について明らかになっていない。ベルリン定義を下記に示す。
- ベルリン定義:
- 急性発症:明らかな誘因または呼吸器症状の出現もしくは悪化から1週間以内
- 胸部画像:両側性陰影(胸水、無気肺、結節のみでは説明できない)(単純X線・CT)
- 肺水腫の原因:心不全や輸液過量のみでは説明できない(可能なら心エコーなどの客観的評価が必要)
- 酸素化障害:
- 軽症 200mmHg
2/ FIO2≦300mmHg (PEEP/ CPAP≧5cmH2O)
- 中等症100mmHg
2/ FIO2≦200mmHg (PEEP≧5cmH2O)
- 重症 PaO2/FIO2≦100mmHg (PEEP≧5cmH2O)
治療: >詳細情報 - 人工呼吸器による呼吸管理、全身管理(栄養管理、水分管理)を中心に行いながら、先行する基礎疾患を鑑別し、治療をすることが大事である。
- 先行する基礎疾患のなかで頻度の高いものは、直接損傷では重症肺炎、胃酸など消化管内容物による誤嚥性肺炎、間接損傷では敗血症がある。
- 人工呼吸器の設定:
…
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検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。
■ARDS初診時の検査例
- ①急性発症、②胸部画像上の両側性陰影、③左心不全のみで病態を説明できないこと、④低酸素血症――の4項目でARDSと診断される。
- 原因疾患発症48時間以内にARDSが出現することが多い。
- 診断と同時に除外診断を注意深く行う。
- 呼吸管理をはじめとして全身管理を行いながら、原因疾患についての精査・加療をする。
疾患のポイント:
- 急性呼吸促迫症候群(acute respiratory distress syndrome、ARDS)とは、重症肺炎や敗血症、誤嚥など先行する基礎疾患を持ち、発症1週間以内にPaO2/ FIO2 < 300 Torrの低酸素血症を認め、胸部X線上では両側性の肺浸潤影を認め、かつ心源性肺水腫を否定できる病態である。
- ARDSは基礎疾患発症から48時間以内に出現することが多い。
- 肺損傷が起きてから陰影が出現するまで12~24時間の遅れを認めることがあり、胸部X線あるいはCTであってもARDSの滲出早期では検出できないことがある。
診断: >詳細情報 (心原性肺水腫と非心原性肺水腫の鑑別:
)

- 最近のARDSの定義として2012年にベルリン定義が用いられており、①急性発症、②胸部画像上の両側性陰影、③左心不全のみで病態を説明できないこと、④低酸素血症――の4項目で診断される。また陽圧換気下での低酸素血症の程度により軽症、中等症、重症に分類されるが、この重症度と予後との関連について明らかになっていない。ベルリン定義を下記に示す。
- ベルリン定義:
- 急性発症:明らかな誘因または呼吸器症状の出現もしくは悪化から1週間以内
- 胸部画像:両側性陰影(胸水、無気肺、結節のみでは説明できない)(単純X線・CT)
- 肺水腫の原因:心不全や輸液過量のみでは説明できない(可能なら心エコーなどの客観的評価が必要)
- 酸素化障害:
- 軽症 200mmHg
2/ FIO2≦300mmHg (PEEP/ CPAP≧5cmH2O)
- 中等症100mmHg
2/ FIO2≦200mmHg (PEEP≧5cmH2O)
- 重症 PaO2/FIO2≦100mmHg (PEEP≧5cmH2O)
治療: >詳細情報
- 人工呼吸器による呼吸管理、全身管理(栄養管理、水分管理)を中心に行いながら、先行する基礎疾患を鑑別し、治療をすることが大事である。
- 先行する基礎疾患のなかで頻度の高いものは、直接損傷では重症肺炎、胃酸など消化管内容物による誤嚥性肺炎、間接損傷では敗血症がある。
- 人工呼吸器の設定:
- …
■ARDS初診時の検査例
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ARDS初診時の検査例
- ①急性発症、②胸部画像上の両側性陰影、③左心不全のみで病態を説明できないこと、④低酸素血症――の4項目でARDSと診断される。
- 原因疾患発症48時間以内にARDSが出現することが多い。
- 診断と同時に除外診断を注意深く行う。
- 呼吸管理をはじめとして全身管理を行いながら、原因疾患についての精査・加療をする。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
著者により作成された情報ではありません。
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※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
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すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。
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