不明熱(小児科) :トップ    
監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター
進藤考洋 東京大学医学部附属病院小児科

概要

症状のポイント: >詳細情報 
  1. 1961年にPetersdorfらによって定義された不明熱Fever of unknown originは、外来検査の発達に伴い、1991年にDurackとStreetによって4つに再分類された。
  1. その4つは①古典的不明熱 ②院内発症の不明熱 ③好中球減少を伴う不明熱 ④HIV感染者における不明熱 である。
  1. ①古典的不明熱は、「3週間以上発熱が持続し、その間38度以上(口腔内38.3度以上)の発熱が複数回出現し、外来で3回、入院で3日間、血液培養を含む種々の検査を行っても原因が不明の発熱」と定義されている。
  1. ②、③、④はそれぞれ38度以上の発熱が複数回出現し、血液培養を含む適切な検査を行っても原因が不明であり、患者背景として②ほかの疾患で入院中③好中球数500/μl未満④HIV感染-――がある場合を指している。
 
緊急対応: >詳細情報 
  1. 顔色が悪い、体重減少が著しい、など全身状態が悪い場合には診断を急ぐ必要がある。
 
症状治療・診断的治療: >詳細情報 
  1. 全身状態がよければ、解熱剤をむやみに使用せず、熱型を記録したほうがよい。
  1. 解熱剤を使用する場合には、熱型記録に投与時間を併記する。
 
専門医相談のタイミング: >詳細情報 
  1. 生検などの侵襲的な検査やCT、シンチグラムなどの画像検査が必要と判断された場合、白血病、腫瘍性疾患の疑いが強い場合、血球貪食症候群が疑われる場合、免疫不全が疑われる場合には専門医に紹介する。
 
診断へのアプローチ:(診察 >詳細情報 ・症状とその鑑別疾患アルゴリズム
  1. 不明熱の診断は詳細な病歴聴取と身体診察によってなされるので、診断がつくまで何度でも病歴聴取と身体診察を繰り返す必要がある。たとえば、身体診察では、全身の骨を打診したり、繰り返し全身の皮膚所見や粘膜所見を確認するほどの丁寧さが求められる。
  1. 発熱の程度と持続時間、日内変動の有無について問診し、熱型を記録する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のためのルーチン検査例
  1. ルーチンとして、血算、尿一般、フェリチン、胸部X線撮影などの検査を行う。
○ ルーチンとして下記の検査を考慮する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

症状から想起すべき疾患
動物との接触で想起すべき疾患
小児の不明熱で想起すべき疾患
不明熱の鑑別疾患
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05