心アミロイドーシス :トップ    
監修: 伊藤浩 岡山大学循環器内科
小山 潤 特定医療法人丸山会 丸子中央病院 内科

概要

ポイント:
  1. 心アミロイドーシスとは、全身性アミロイドーシスにおいて心筋細胞間質にアミロイド蛋白が沈着し、形態的、機能的異常を来す病態をさす。
  1. 心アミロイドーシスは、その原因によって病状、治療、予後が異なる。
 
アミロイドーシスの概要:
  1. アミロイドーシスは、全身性のアミロイドーシスと、限局性のアミロイドーシスに分類される。全身性アミロイドーシスの代表的なものとしては、免疫グロブリン性アミロイドーシス(ALアミロイドーシス)、続発性/反応性のアミロイドーシス(AAアミロイドーシス)、透析アミロイドーシス、家族性アミロイドポリニューロパチー (FAP)、老人性全身性アミロイドーシス (SSA) などがある。これらのうち、ALアミロイドーシス、FAP、SSAの3者は、指定難病となっており、医療費の補助が受けられる対象疾患となっている。一方、限局性アミロイドーシスとしては、アルツハイマー病、脳アミロイドアンギオパチー、プリオン病などの脳アミロイドーシスが代表的である。
  1. 上記のうち、ALアミロイドーシスでは5割程度に心アミロイドーシスを生じるのに対し、AAアミロイドーシスでは5%程度に留まる。
 
診断 >詳細情報 
  1. 心肥大を認める患者で、心エコー、MRI、病理検査を行い、アミロイドの心臓への沈着と、他疾患の心肥大を来す疾患の否定を行うことにより診断とされる。
  1. 心エコーでは以下の所見を認める。
  1. 求心性対称性左室肥大(心室中隔厚/左室後壁厚)<1.3
  1. 右室肥大
  1. 房室弁の肥厚
  1. 心房、心房中隔の肥厚
  1. granular sparkling signはほかの心筋疾患でも認められ特異度に乏しい
  1. 僧帽弁血流の拘束性障害パターン
  1. 肺静脈血流のS/D比の低下
  1. 左房内血栓、もやもやエコー
  1. E/e'の高値。左室肥大を来す他疾患に比べ高値を示す
  1. 左室global longitudinal strain低値とapical sparingの特徴的パターン
  1. MRI検査では下記の所見を認める。
  1. 左室心内膜下に認められるガドリニウム遅延造影がアミロイド蛋白沈着部位と一致すると考えられている。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための評価例
  1. 全身性アミロイドーシスは全身性疾患なので、心臓の症状以外にも注意を払う
  1. 心不全症状の有無に注意する
(COLOR:pink)○ 心筋肥大などを認め心アミロイドーシスを疑う患者では下記の検査を考慮する。

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薬剤監修について:
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※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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心アミロイドーシスが疑われた場合の診断アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2017/12/25


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