大腸憩室症 :トップ
監修: 上村 直実 国立国際医療研究センター 国府台病院
新倉量太1) 永田尚義2) 1)東京大学医学部附属病院消化器内科 2)国立国際医療研究センター病院 消化器...

概要

疾患のポイント:
  1. 大腸憩室症とは、通常、大腸憩室炎、大腸憩室出血の両疾患をいう。
  1. 大腸憩室症は、45歳以上の1/3、85歳以上の2/3を占めるcommon diseaseである。通常無症状だが、大腸憩室症の5%が大腸憩室炎や大腸憩室出血を起こす。
 
大腸憩室炎: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 大腸憩室炎は、憩室内の細菌感染や虚血性変化により、限局性の疼痛で発症する疾患である。
  1. 保存的加療で軽快することが多いが、ときに膿瘍形成や腹膜炎、腸管穿孔により外科手術を要することがある。
  1. 診断:
  1. 大腸憩室炎の診断には腹部造影CT検査が有用である(感度93~97%、特異度100%)。
  1. 憩室が存在し、結腸周囲の脂肪織の炎症、4mm以上の結腸壁の肥厚、憩室周囲の膿瘍を認めたときに大腸憩室炎と診断する。
  1. 大腸憩室炎のCT画像:<図表>
  1. 大腸憩室炎の診断アルゴリズム:アルゴリズム
  1. 大腸憩室炎の鑑別診断として虫垂炎、クローン病、骨盤腹膜炎、子宮外妊娠、卵管炎、進行大腸癌、感染性腸炎が挙げられる。病歴、CT所見により鑑別する。
  1. 重症度評価:
  1. 大腸憩室炎の重症度分類にはHinchey分類がよく使われる。 Stage1、2の憩室炎における死亡率は5%未満だが、Stage3では13%、Stage4では死亡率は43%にまで及ぶ。 エビデンス 
  1. Hinchey分類:<図表>
  1. 治療:
  1. 禁食、補液を行い腸管安静とし抗菌薬の投与が必要である。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

大腸憩室炎の診断、重症度を評価するための検査例
  1. 大腸憩室炎の診断では、他の腸疾患を除外するために腹部造影CT検査を行う。また、重症度(Hinchey分類)の評価も行う。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

大腸憩室炎の診断アルゴリズム
大腸憩室出血の診断アルゴリズム
大腸憩室出血の治療アルゴリズム
大腸憩室出血の下部消化管内視鏡画像
Hinchey分類
下部消化管出血に対する各検査の診断精度
大腸憩室炎のCT画像
大腸憩室出血の内視鏡画像
著者校正/監修レビュー済
2016/09/02


詳細ナビ