大腸憩室症

著者: 新倉量太1) 東京大学医学部附属病院消化器内科

著者: 永田尚義2) 東京医科大学 消化器内視鏡学

監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院

著者校正/監修レビュー済:2019/10/26

概要・推奨  

  1. 大腸憩室炎の診断、治療方針の決定には腹部造影CT検査を行うことが勧められる(推奨度1)。
  1. 大腸憩室出血は下部消化管出血の主要な原因疾患の1つであり、特に無痛性の新鮮血便の患者には、本疾患の鑑別を念頭におくことが勧められる(推奨度1)。
  1. 大腸憩室炎の抗菌薬治療は、重症度に応じた薬剤の選択が勧められる(推奨度2)。
  1. 大腸憩室出血の治療法は禁食・補液(保存的治療)、内視鏡的止血術、バリウム充填療法、IVR、外科治療が報告されているが、標準治療は確立されていない。各々の治療法のメリットおよびデメリットを理解したうえで治療法を選択することが勧められる(推奨度1)。
  1. 大腸憩室出血の共通したリスクにはアスピリン、NSAIDs、高血圧がある。これらのリスクを持つ患者には基礎疾患のコントロールや代替治療を各診療科と相談の上、決定することが勧められる(推奨度2)。
  1. 大腸憩室出血の再出血は1年間に約20%程度起こる。再出血のリスク因子も出血のリスク因子と同様のものがあり、ハイリスク患者には注意深く経過観察することが推奨される(推奨度2)。
  1. 大腸憩室出血の診断において、下部消化管内視鏡検査を行うタイミングについては議論の余地がある。一方で、緊急下部消化管内視鏡検査(early colonoscopy)を行うことで早期に診断、止血処置が行うことできるという報告もあり、腸管洗浄のリスクが高くない症例においては、early colonoscopyを試みてみる価値はあるかもしれない(推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 大腸憩室症ガイドライン(日本消火管学会)に基づき、大腸憩室出血の内視鏡治療、大腸憩室出血の重症度のスコアリングについて改訂を行った。


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