甲状腺機能亢進症・バセドウ病 :トップ    
監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ
吉村弘 伊藤病院

概要

疾患のポイント:
  1. 甲状腺中毒症とは、組織内での甲状腺ホルモン作用が増加し全身の代謝が亢進する病態の総称であり、甲状腺機能亢進症、破壊性甲状腺炎、外部からの甲状腺ホルモン過剰摂取の3種類がある。
  1. 甲状腺機能亢進症を生じる疾患の一部である下垂体性TSH分泌亢進症は指定難病であり、重症度分類で重症の場合などでは申請し認定されると、保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断: >詳細情報 
  1. 甲状腺中毒症状の有無と発現期間(半年以上ならバセドウ病が強く疑われる)を確認する。
  1. 血液中FT3、FT4、TSH、TSHレセプター抗体(TRAb)の測定と甲状腺エコーを行う。
  1. TRAb陽性で①動悸、体重減少、全身倦怠感などの甲状腺中毒症の症状が6カ月以上続いている場合、または②眼球突出、眼瞼腫脹、複視を認める場合は、バセドウ病と診断してまず間違いはない。FT3・FT4高値、TSH抑制でTRAb陰性の場合は、原則として123I甲状腺シンチグラフィにて確定診断を行うことが望ましい。
  1. TRAbが陽性ならバセドウ病の可能性が高いが( エビデンス )、まれに無痛性甲状腺炎でも陽性になることがある。バセドウ病・無痛性甲状腺炎(橋本病を基礎疾患として発症する場合が多い)でも、結節性甲状腺腫( 甲状腺腫 )の合併が15~20%ある。このなかには悪性腫瘍( 甲状腺癌_乳頭癌 )もあるので、初診時に甲状腺エコーを行い鑑別をすることが望ましい。
  1. FT3、FT4、TSHが基準値内の場合は、甲状腺機能亢進症は除外される。
 
予後:[0013]
  1. 抗甲状腺薬隔日1錠投与で6カ月間TSHを含めて甲状腺機能が正常で中止した場合、2年後の寛解率は80%であった。
  1. バセドウ病を放置した場合、軽症例では自…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

甲状腺機能亢進症とバセドウ病の確定診断
  1. 血液中FT3、FT4、TSHを検査し、甲状腺機能亢進症を診断する。
  1. バセドウ病と他の甲状腺中毒症を起こす疾患の鑑別をアルゴリズムに沿って行うため、TRAbの測定と甲状腺エコーを行う。  エビデンス 
  1. バセドウ病診断フローチャートアルゴリズム
  1. FT3・FT4高値、TSH抑制でTRAb陰性の場合は、原則として123I甲状腺シンチグラフィにて確定診断を行うことが望ましい。
○ バセドウ病を疑う場合、1)、2)、3)、4)を行い、TRAbが陰性の場合、5)を追加する。

追加情報ページへのリンク

  • 甲状腺機能亢進症・バセドウ病に関する詳細情報
  • 甲状腺機能亢進症・バセドウ病に関する評価・治療例(詳細) (1件)
  • 甲状腺機能亢進症・バセドウ病に関するエビデンス・解説 (11件)
  • 甲状腺機能亢進症・バセドウ病に関する画像 (4件)
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

バセドウ病診断フローチャート
バセドウ病の甲状腺シンチグラム
甲状腺乳頭癌合併のバセドウ病エコー像
著者校正/監修レビュー済
2017/03/31


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