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甲状腺機能亢進症・バセドウ病

著者: 吉村弘 伊藤病院

監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ

著者校正/監修レビュー済:2020/04/16
参考ガイドライン:
  1. 日本甲状腺学会:バセドウ病治療ガイドライン2019

概要・推奨  

  1. FT3・FT4高値、TSH低下の検査結果では、TRAb(感度、特異度とも95%以上)を測定し、バセドウ病と他の甲状腺中毒症を起こす疾患の鑑別を行うことが勧められる(推奨度1)(エビデンスレベル CJ)。
  1. バセドウ病の薬物治療の第一選択薬は、妊娠初期(器官形成期の4週0日から15週6日)を除き、チアマゾールとする(推奨度1)(エビデンスレベル JG)。
  1. 妊娠初期は催奇形性の観点から妊娠5週0日から9週6日まではチアマゾールを避けるべきである(推奨度1)(エビデンスレベル OJG)。
  1. チアマゾール内服中に妊娠が判明した場合、妊娠9週6日までであればチアマゾールを速やかに中止し、患者の状態に応じて休薬またはプロピルチオウラシルや無機ヨウ素に変更する(推奨度1)(エビデンスレベル OJG)。
  1. 授乳中のバセドウ病患者ではチアマゾール10mg/日またはプロピルチオウラシル300mg/日までは児の甲状腺機能をチェックすることなく投与が可能である(推奨度1)(エビデンスレベル OJG)。
  1. バセドウ病の初期治療では、軽症(例えばFT4が5ng/dl以下の症例)ではチアマゾール15mg/日、中等度から重症(例えばFT4が5ng/dl以上の例)ではチアマゾール15mg/日とヨウ化カリウム丸[50mg]1錠で治療開始することが勧められる(推奨度1)(エビデンスレベル RsJ)。
  1. 抗甲状腺薬の重篤な副作用に無顆粒球症がある。初期投与量としてチアマゾール15mg/日では30mg/日よりも無顆粒球症の発症頻度が有意に低いという報告があり、チアマゾールの初期量は15mg/日から開始することが勧められる(推奨度1)(エビデンスレベル OJ)。
  1. 抗甲状腺薬によるMPO-ANCA関連血管炎は、頻度はまれではあるが臨床症状および発症時期がさまざまであるので常に注意することが勧められる(推奨度1)(エビデンスレベル OJ)。
  1. チアマゾールは特殊な奇形の原因となる。妊娠初期にはチアマゾールを内服しないことが推奨される(推奨度1)(エビデンスレベル OJG)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った。大きな変更点はない。


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