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成人成長ホルモン分泌不全症

著者: 福田いずみ 日本医科大学大学院医学研究科 内分泌糖尿病代謝内科学分野

監修: 平田結喜緒 公益財団法人 兵庫県予防医学協会 健康ライフプラザ

著者校正/監修レビュー済:2021/01/28
参考ガイドライン:
  1. 日本内分泌学会成人成長ホルモン分泌不全症の診断と治療の手引き(厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 平成30年度改訂、日本内分泌学会雑誌95 Suppl, p36-39, 2019)
  1. The Endocrine Society(米国内分泌学会):Evaluation and Treatment of Adult Growth Hormone Deficiency:An Endocrine Society Clinical Practice Guideline(文献J Clin Endocrinol Metab 96: 1587–1609, 2011)

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概要・推奨  

  1. 小児期にGH分泌不全性低身長症と診断されGH投与歴がある症例が、すべて成人GH分泌不全症に移行するとは限らない。また、成人期に新規に特発性単独GH分泌不全症が発症する可能性は、現在のところ低いと考えられている(推奨度1)
  1. 小児がん経験者、頭部外傷やクモ膜下出血の既往がGH分泌不全症の原因となることもある。頭部外傷やクモ膜下出血の既往がある場合は、発症後12カ月以降に必要に応じて下垂体機能の評価を行う(推奨度2)。
  1. GH投与は少量(3 μg/kg体重/日)より開始し、臨床症状、血中IGF-I値などの状況に応じて漸増する。その際、GHの吸収量やGHに対する感受性には個人差があり、GHの維持量については体重のみを考慮した一律の設定ではなく、個別の調節を行う方がよいとの意見もある(推奨度1)特に高齢者では少量からの投与開始が望ましい。
  1. GH分泌不全症とゴナドトロピン分泌不全症(性腺機能低下症)を合併した女性症例の場合、エストロゲン製剤は経口剤よりも貼付剤を用いたほうが必要GH補充量は少なくなる(推奨度2)
  1. GH補充後の甲状腺ホルモンの血中濃度に変化がないかについても注意深く観察する(推奨度2)
  1. 至適GH補充量決定のための指標には血中IGF-I値測定が有用である。
  1. 成人期にはGH分泌不全症であっても血中IGF-Iが基準値内に保たれていることがあるため、血中IGF-Iが基準値内であることで成人GH分泌不全症の診断を除外することはできない(推奨度1)
  1. 成人GH分泌不全症にGH補充を行うことにより、体脂肪の減少、脂質異常症の改善(LDLコレステロールの減少など)、頚動脈の内膜中膜複合体厚(intima-media thickness、IMT)などの改善が期待できる。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 平成30年度にわが国の診断と治療の手引きが更新された。これをもとに一部改訂を行った。本症の診断に際して大きな変更点はないが、原因となる病態に抗PIT-1抗体症候群や小児がん経験者などの基礎疾患が新たに追加されている。

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