大動脈弁狭窄症

著者: 合田亜希子1) 兵庫医科大学 循環器・腎透析内科

著者: 増山 理2) 兵庫医科大学 循環器内科

監修: 伊藤浩 岡山大学循環器内科

著者校正/監修レビュー済:2020/09/10
参考ガイドライン:
  1. 日本循環器学会:弁膜症治療のガイドライン(2020年改訂版)
  1. 日本循環器学会:弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2012年改訂版)
  1. 日本循環器学会:先天性心疾患、心臓大血管の構造的疾患(structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン
  1. 米国心臓協会(AHA),米国心臓病学会(ACC):2017 AHA/ACC Focused Update of the 2014 AHA/ACC Guideline for the Management of Patients With Valvular Heart Disease
  1. 米国心臓協会(AHA),米国心臓病学会(ACC):2014 AHA/ACC Guideline for the Management of Patients With Valvular Heart Disease: Executive Summary
  1. 欧州心臓協会(ESC),欧州心臓・胸部外科学会(EACTS):2017 ESC/EACTS Guidelines for the management of valvular heart disease
  1. 日本循環器学会:循環器超音波検査の適応と判読ガイドライン(2010年改訂版)
  1. 欧州心臓血管イメージング協会(EACVI),米国心エコー図学会(ASE):2017 Recommendations from EACVI and ASE: The Clinical Use of Stress Echocardiography in Non-ishcaemic Heart Disease
  1. 日本循環器学会:感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017年改訂版)

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概要・推奨  

  1. 診察時は、毎回問診にて症状(狭心症状、失神、心不全)の有無を確認することが推奨される(推奨度1)。
  1. 初診の場合、収縮中期雑音がLevineⅡ/Ⅵ以下でもあれば症状を問診し、心電図で左室肥大や不整脈、虚血性変化の有無をチェックする。また胸部レントゲンで心拡大、肺うっ血の有無をチェックすることが推奨される(推奨度1)。
  1. 収縮期雑音(収縮中期のLevineⅡ/Ⅵ以下は除く)聴取時に心疾患を疑う症状がある場合、心電図や胸部X線で心疾患を疑う場合は、心エコー検査による精査が必要である。経胸壁心エコー(TTE)が推奨される。場合によって経食道心エコー(TEE)が推奨される(推奨度1)。
  1. 症候性の高度AS(ステージD1)では、併存疾患や全身状態のために手術によって利益の得られる可能性が低い場合以外は全例手術適応となる。また、無症候性であっても冠動脈バイパス術(CABG)やその他の弁手術などの治療が必要な症例に対しては同時にAVRを行うべきである(推奨度1、RJG)。
  1. 重度ASが疑われる患者ではBNPまたはNTproBNPを測定する(推奨度2)。
  1. 心エコー検査で適切にフォローアップし、重症度の進行を観察することが推奨される(推奨度1)。
  1. 感染性心内膜炎を合併する場合があり、歯口科治療に際して感染性心内膜炎の予防のための抗菌薬投与が必要となる(推奨度2)。
  1. 無症候性重度AS(ステージC)に運動負荷を考慮してもよいとされている(推奨度1)。
  1. 感染性心内膜炎が疑われる場合で経胸での評価が困難な例や、経胸壁心エコー検査で大動脈弁口面積の計測が困難であった例には、経食道心エコー検査での評価が推奨される(推奨度1)。
  1. 左室機能不全を伴ったAS(ステージD2)ではドブタミン負荷エコーによる評価が必要である(推奨度2、OJ)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 2020年改訂版弁膜症治療のガイドラインに基づき、心エコーによる重症度診断のフローチャートの改訂を行った。

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