糖尿病性神経障害 :トップ    
監修: 野田光彦 埼玉医科大学
壁谷悠介 東海大学医学部付属八王子病院 総合内科

概要

疾患のポイント:
  1. 糖尿病性神経障害とは、糖尿病によって誘発される神経障害のことである。多発神経障害(広汎性左右対称性神経障害)と単神経障害がある。日常臨床では多発神経障害に遭遇する頻度のほうが高い。多発神経障害は、感覚神経障害と自律神経障害を呈する。
  1. 感覚障害は足の先から症状が現れることが多く、足の裏がジンジンする、砂利を踏んでいるような感覚がある、薄皮が1枚張っているような感覚があるなどの症状を訴える。他に、モノフィラメントなどの診察にて知覚鈍麻を認めることもある。
  1. 自律神経障害では、下痢、便秘、胃部のもたれ、頻尿、失禁、尿のきれ、勃起障害、発汗異常、起立時のふらつき、低血糖のとき自覚症状がないなどの症状を訴える。
  1. 糖尿病を有する症例では、定期的に本疾患の神経障害に関するスクリーニングの問診・診察を定期的に行うことが望ましい。特に、知覚鈍麻は患者が症状を訴えないことが多いため注意が必要である。 エビデンス  エビデンス 

診断: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 糖尿病性神経障害の診断には、糖尿病の存在と、それ以外の原因による神経障害の除外が必要である。 エビデンス 
  1. 専門医の国際的なコンセンサスによる診断基準や糖尿病性神経障害を考える会の提唱する診断基準があり、日常的に使用することができる。
  1. 糖尿病性神経障害(多発性神経障害と単発性神経障害)の診断:<図表>
  1. 腱反射、振動覚、モノフィラメントを用いたタッチテスト、神経伝導速度、心拍変動などの検査を行い神経障害の存在・進展を確認する。
  1. 腱反射検査:<図表>
  1. 振動覚検査:…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の検査例
  1. 血糖コントロールの状態を把握する。また、糖尿病以外の神経障害の原因を除外するための検査を行う。
○ 血糖コントロール状態の評価のために1)を考慮する。また、糖尿病以外の神経障害の原因を評価するため2)-4)を考慮する。神経障害の程度の評価のため5)-8)を考慮する。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

有痛性神経障害の管理
糖尿病性神経障害の診断
腱反射検査
振動覚検査
神経障害と足病変
著者校正/監修レビュー済
2017/05/31


  • 代謝 の他のコンテンツを見る
詳細ナビ