性器結核(男性) :トップ    
監修: 松田公志 関西医科大学 泌尿器科学教室
安田 満 岐阜大学医学部附属病院泌尿器科

概要

疾患のポイント:
  1. 性器結核とは、性器に結核が感染した状態である。男性性器結核の場合、尿路・精路に沿って逆行性感染により、もしくは血行性に前立腺、精嚢、精巣上体や精巣に感染する。
  1. 抗菌薬抵抗性または無菌性の尿路性器感染症を認めたときには結核の可能性を考える。
 
診断: >詳細情報 
  1. 結核の診断には、IGRAがツベルクリン反応より有用と考えられている。また、T-SPOT.TBはQFTよりも感度が高いとされている。
  1. 性器結核の診断には、尿あるいは前立腺液などを検体として、Ziehl-Neelsen染色、分離培養法または核酸増幅法で結核菌を証明する。
  1. 尿路性器結核の診断には、静脈性(または逆行性)尿路造影、CT(部位については、初診時・フォローアップ時のオーダー参照)、膀胱鏡などの画像診断も有用である。

治療: >詳細情報 
  1. 抗結核薬による化学療法を中心とする内科的療法を基本とする。
  1. 抗結核薬投与によっても完治しない場合には、外科的療法を検討する。
  1. 腎結核により患側腎機能が完全に失われている場合には、内科的療法の前に腎摘除術を先行することを検討する。
 
専門医相談のタイミング >詳細情報 
  1. 培養結果が多剤耐性菌である場合、抗結核薬投与により症状が軽快しない場合、重篤な副作用により抗結核薬の内服は継続できない場合には専門医に紹介する。

初診時検査例:
  1. 結核感染の補助診断にはツベルクリン皮内反応よりもIGRA(QFT、T-SPOT.TB)が有用とされているが、QFTは免疫抑制状態にある患者においては陰性になる可能性がある。T-SPOT.TBは免疫抑制状態における患者の補助診断として有効と考えられている。
  1. 尿路性器結核の診断には、尿、膿、あるいは前立腺液などを検体として、Ziehl-Neelsen染色、分離培養法または核酸増幅法で結核菌を証明する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

性器結核の薬剤治療
○ PZAが使用できる場合4剤併用療法(INH+RFP+PZA+SM/EB)を2カ月、その後INH+RFPを4カ月投与する。
○ PZAが使用できない場合INH+RFP+SM/EBを2カ月ないしは6カ月、その後INH+RFPを開始時より9カ月経過するまで確実に服薬させることが重要。

追加情報ページへのリンク

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

性器結核の症状・検査・診断・治療
著者校正/監修レビュー済
2016/08/05