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一過性虚血性発作

著者: 岡田 靖 国立病院機構九州医療センター

監修: 内山真一郎 国際医療福祉大学臨床医学研究センター

著者校正/監修レビュー済:2019/11/29

概要・推奨  

  1. TIA発症後、90日以内の脳卒中発症危険度は15~20%である。TIAの患者は、常に脳梗塞を考慮し、その予防に努めることが推奨される(推奨度1)。
  1. TIAから完成型脳卒中に移行した患者のうち約半数は、TIA発作からわずか48時間以内に発症している。TIAは迅速に評価し、治療を開始することが推奨される(推奨度2)。
  1. TIA患者は全身の血管病変が進行した状態であり、経過中に脳卒中以外の心血管イベントも生じやすい。TIA患者では心血管疾患の評価が推奨される(推奨度2)。
  1. TIAと診断すれば可及的速やかに発症機序を評価し、脳梗塞発症予防のための治療をただちに開始することが推奨される(推奨度1)。
  1. アテローム血栓性TIAには速やかにアスピリンを投与する必要があり、高リスクTIAには抗血小板薬2剤併用療法(アスピリン+クロピドグレル)が推奨される(推奨度1)。
  1. TIAの患者では、ABCD2スコアを用いて脳梗塞の発症リスクを評価することが推奨される。なお、ABCD2スコアはTIAの発症後、2日以内の脳梗塞発症リスクとよく相関する(推奨度1)。
  1. TIA発症患者で、大血管病変、特に頚動脈狭窄を伴う場合には再発率が高い。したがって、TIAの患者では、頚動脈狭窄の有無を早期に評価することが推奨される(推奨度2)。
  1. TIA発症後の脳梗塞再発危険度予測にMRI拡散強調画像(DWI)が有用であり、ABCD2スコアに加えてDWI陽性、大血管動脈硬化病変の有無を評価すると、予測精度をより高めることができる。TIA発症当日にMRI拡散強調画像、血管イメージングで評価することが推奨される(推奨度2)。
  1. ABCD2スコアが高いほど失神、けいれん、片頭痛などではなく、真のTIAの可能性が高く、このスコアは非専門医や救急隊にとっても有用である(推奨度2)。
  1. 高度の頚動脈狭窄によるTIAに対しては、比較的早期(2週間以内)に頚動脈内膜剝離術を行うことが勧められる(推奨度1)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、エビデンスの中から推奨概要をまとめた。


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