今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 信田進吾 東北労災病院 整形外科

監修: 竹下克志 自治医科大学整形外科

著者校正/監修レビュー済:2025/02/12
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、概要・推奨について加筆した。

概要・推奨   

  1. 尺骨神経管(Guyon管)症候群は、尺骨神経が手関節部の豆状骨と有鉤骨鉤の間にある骨線維性トンネルで障害されて生じる尺骨神経の絞扼性神経障害である。
  1. 尺骨神経領域のしびれ感や、尺骨神経支配筋の筋萎縮・筋力低下を示す患者を診察する際に、念頭におくべき疾患である[1]
  1. 環指尺側・小指の掌側のしびれと感覚障害、尺骨神経支配筋の筋萎縮、筋力低下から主に診断する。
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病態・疫学・診察 

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 尺骨神経管(Guyon管)症候群は、尺骨神経が手関節部の豆状骨と有鉤骨鉤の間にある骨線維性トンネルで障害されて生じる尺骨神経の絞扼性神経障害である。
 
尺骨神経管の解剖

a:左尺骨神経管を掌側よりみた図 
b:横断面
※M-Tアーチ:短小指屈筋腱の中枢縁で豆状骨と有鉤骨の間に張る腱性アーチ:musculo-tendinous archを示す。

出典

著者提供
 
  1. Guyon[2]が1861年にこのトンネル構造を報告し、Huntはこの部位での尺骨神経障害を報告、Dupontらは1965年にulnar tunnel syndromeと命名した[3][4]
  1. 尺骨神経は手関節の近位で手背尺側へ感覚枝を分岐してから尺骨動静脈とともに尺骨神経管に入るので、本疾患では原則として手背尺側の感覚障害がないことが肘部管症候群との鑑別点となる。Grossらは尺骨神経管を解剖学的に3つに分類し、Zone1が尺骨神経分岐部よりも中枢部、Zone2が尺骨神経深枝部、Zone3が浅枝部としている[5]
  1. 発症原因は占拠性病変としてガングリオン、神経鞘腫、脂肪腫など、外傷では直接外傷のほか、ハンマーの多用など慢性的なストレスや繰り返す外傷によるもの、破格筋や尺骨動静脈の怒張も原因となる[6][7]
  1. 麻痺型はわが国では津下・山河分類が用いられ、1型:尺骨神経管中枢側での障害、2型:感覚枝のみの障害、3型:深枝のみの障害、4型:小指外転筋以外の深枝麻痺、と分類される[8]
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 発症時期を確認する。

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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
信田進吾 : 特に申告事項無し[2024年]
監修:竹下克志 : 講演料(第一三共(株))[2024年]

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尺骨神経管(ギオン管)症候群

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