今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 吉見祐輔 日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第二病院 総合内科

監修: 野口善令 豊田地域医療センター 総合診療科

著者校正済:2025/02/26
現在監修レビュー中
参考ガイドライン:
  1. 「慢性疼痛診療システムの均てん化と痛みセンター診療データベースの活用による医療向上を目指す研究」研究班:慢性疼痛診療ガイドライン
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、以下について加筆・修正した。
  1. 低アルカリフォスファターゼ血症について追記した。
  1. 筋痛、関節痛の感染症にデング熱、チクングニア熱、マラリアを追加した。
 

概要・推奨   

  1. 痛みの原因を筋痛、関節痛、神経障害性疼痛、骨痛、それ以外の説明できない痛みに分類し、そこから鑑別を進めるとよいと考えられる(推奨度1)
  1. 全身の疼痛の原因として主なものに感染症(敗血症、ウイルス感染症)、膠原病関連、内分泌代謝性疾患、薬剤性、非炎症性疼痛性症候群、神経筋疾患、横紋筋融解症などがある(推奨度1)
  1. 「全身の疼痛」を来す疾患のうち、筋痛が主体の鑑別疾患には、皮膚筋炎、多発筋炎血管炎の一部、リウマチ性多発筋痛症、甲状腺機能低下症、副腎不全、薬剤性(スタチンなど)、線維筋痛症などがある。
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  1. 神経炎の評価において血液検査は診断の役に立たないことが多いが、血糖値、ビタミンB12およびその代謝産物の測定、血清蛋白の電気泳動もしくは免疫固定法は有効である。また遺伝性多発神経炎の診断には遺伝子検査が有効である(推奨度1)
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  1. 対症療法としてNSAIDsを使用する場合には胃潰瘍の予防にPPI、プロスタグランジン製剤、高容量のH2受容体拮抗薬が勧められる。またCOX2阻害薬もCOX1阻害薬に比較して胃潰瘍の発生率を下げる(推奨度1)

病態・疫学・診察 

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 全身の疼痛の原因には関節痛、筋肉痛、骨痛、神経障害性疼痛、線維筋痛症、疼痛性障害などさまざまなものがある。頻度的に多いものはウイルス感染症などに伴う非特異的な筋痛であると考えられるが、一過性であるため対処には困らないと思われる。
  1. まずは痛みが関節、筋肉、骨、末梢神経由来のいずれであるかの診断を、病歴、身体所見からめどを立てる。
  1. 関節痛、筋痛、骨痛、神経障害性疼痛の可能性が高ければそれぞれに応じた鑑別疾患に従って検索を進めていく。
  1. 病歴、身体所見だけでは関節、筋肉、骨、末梢神経由来のいずれであるか区別がつかないことがあるので、その場合には可能性があるものについて検索をする。特に骨痛は筋痛か骨痛か判断できないことは多く、副腎不全も筋痛か関節痛か判断つかないことも多いため注意が必要である。
  1. 上記で診断がはっきりしない場合には、身体症状症(somatic symptom disorders)や線維筋痛症などの鑑別を行う。
 
  1. 痛みの原因を筋痛、関節痛、神経障害性疼痛、骨痛、それ以外の説明できない痛みに分類し、そこから鑑別を進めるとよいと考えられる(推奨度1)
  1. 全身の疼痛に関する疫学的調査の論文はなく、患者はさまざまな種類の痛みを「全身の疼痛」として訴えることから、「全身の疼痛」から直接鑑別を進めることは困難と考えられる。
  1. そのため「全身の疼痛」を、より鑑別のあげやすい問題点に言い換えることが重要である。
  1. 具体的には病歴、身体所見、検査所見から筋痛、関節痛、神経障害性疼痛、骨痛に分類し、それぞれに応じて鑑別を進めると診断しやすくなる。
  1. また、どの疾患にもあてはまらない場合には線維筋痛症や疼痛性障害などを検討するのがよいだろう。
 
  1. 全身の筋痛の原因として主なものに感染症(敗血症、ウイルス感染症)、膠原病関連、内分泌代謝性疾患、薬剤性、非炎症性疼痛性症候群、神経筋疾患、横紋筋融解症などがある(推奨度1)
  1. 急いで鑑別すべきは敗血症や感染性心内膜炎などの感染症であり、これらは筋痛や関節痛に加え悪寒、戦慄を伴う発熱を来す。
  1. 横紋筋融解症は急性腎不全を来すため、これも鑑別が重要である。薬剤性、高体温、敗血症などが原因となる。
  1. 病歴:病歴では発症形式、痛みの部位、筋力低下の有無、随伴症状、薬剤使用歴が鑑別を狭めるのに必要である。急性発症であれば敗血症、インフルエンザ、急性B型肝炎が示唆される。高齢者の頚、両肩、上肢、殿部、大腿部の急性発症の筋痛はリウマチ性多発筋痛症に特徴的である。亜急性の発症であればスタチンなどの薬剤性の筋痛の可能性が高く、薬剤開始後数週間から数カ月後に認められる。緩徐な発症の場合、甲状腺機能低下症、高カルシウム血症が考えられる。また線維筋痛症なども慢性の経過を来す。朝の強い筋痛はリウマチ性多発筋痛症やその他のリウマチ性疾患を強く示唆する。椅子から立ち上がれない、頭の上に手を伸ばすことができない、などの病歴がある場合には、近位筋の筋力低下が示唆され、筋炎が疑われる。客観的な筋力低下を認める場合には、線維筋痛症やリウマチ性多発筋痛症などは考えにくいが、長期間に罹患している場合には、廃様により筋力低下を来すことがある。便秘、倦怠感、体重増加は甲状腺機能低下症を示唆し、皮膚色素沈着は副腎性の副腎不全を示唆する。スタチンの使用歴は薬剤性の筋痛の可能性を高める。
  1. 身体所見:⾝体所⾒では筋痛の有無、炎症、筋⼒低下などの評価が有用である。検査異常がなく症状が軽度であれば自然経過で改善することも多く、経過観察は有効な手立てである。近位筋優位の筋力低下は炎症性筋炎(皮膚筋炎、多発筋炎)や薬剤性筋炎、甲状腺機能低下症の可能性が高い。ボルンホルム病=流行性筋痛症(主にコクサッキーウイルス感染による)では激しい胸痛や腹痛を来す。小児に多いとされるが成人でも認められる。またウイルスであっても、パレコウイルス3型感染の場合には四肢近位筋の激しい痛みを起こすことが知られている。また局所の激しい痛みに加え水疱や発赤を認めた場合には、壊死性筋膜炎を鑑別する必要がある。色素沈着や起立性低血圧は副腎不全にみられる。関節炎を認めれば関節炎の鑑別を行う。特異的な圧痛点は線維筋痛症でみられる。アキレス腱反射の遅延、皮膚乾燥、嗄声、ゆっくりとした話し方は甲状腺機能低下症でみられる。
  1. 検査所見:血液培養は敗血症を疑ったときに重要である。CRP上昇、ESR上昇は感染や全身性リウマチ性疾患でみられるが特異的ではない。ANCAは血管炎で特異的な検査所見であるため、疑った場合にはチェックが必要である。甲状腺機能低下症を疑った場合にはTSH、free T4を、副腎不全を疑った場合にはACTH/コルチゾールを測定する必要がある。
 
  1. 「全身の疼痛」を来す関節痛が主体になる疾患としてはウイルス性関節炎、リウマチの一部、SLE、RS3PE、結晶沈着性関節炎の一部などが考えられる。近年では先天性の疾患である低アルカリフォスファターゼ血症が関節症状も来すことが知られるようになった。
  1. 詳細は多関節痛の項目参照のこと
 
  1. 「全身の疼痛」を来す神経障害性疼痛としては、急性の対称性神経炎(急性多発神経炎)、慢性の対称性神経炎(慢性多発神経炎)、多発単神経炎に分類し、そこから鑑別を進める。また原因は、糖尿病、アルコール、HIV、種々の薬物、ビタミン不足、炎症性脱髄性疾患、遺伝性疾患など多岐にわたる(推奨度1)
  1. 糖尿病性やアルコール性の多発痰神経炎は比較的多いと思われる。ビタミンB1欠乏やビタミンB12欠乏も比較的見逃されていることが多い。
 
  1. 「全身の疼痛」を来す骨痛が主体の疾患としては、骨軟化症、転移性骨腫瘍などが比較的多い。
  1. 病歴、身体所見からは骨痛であると確定することが難しい。Ca高値、ALP高値が参考になる。また悪性腫瘍を示唆するような体重減少、喀血、血便、黒色便などあれば転移性骨腫瘍の可能性が高まる。
 
  1. 慢性全身疼痛の持続化する危険因子としては身体化障害がある(推奨度1、O)。(参考文献:[1]
  1. まとめ:全身疼痛を訴える患者において身体化障害を伴う場合には治療が長期的になることを覚悟する必要がある。逆に一定数の患者では疼痛が改善することも判明しており、根気よく治療を行うことも必要である。
  1. 代表事例:252人の全身疼痛患者を1年間フォローしたところ126人(56%)において全身疼痛が継続、74人(33%)において他の痛みが出現、25人(11%)において痛みが消失していた。全身疼痛が持続する危険因子として心理的苦痛と倦怠感が関連しており、日常生活に影響が出るほどの頻回の医療機関受診として表現されていた
  1. 結論:以上から身体化障害が全身疼痛の持続化の危険因子と考えられる。逆に一部の患者では1年以内に疼痛が消失することもわかる。
問診・診察のポイント  
  1. 問診、診察で関節痛、筋肉痛、骨痛、神経障害性疼痛のいずれであるかを確認する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光および日本医科大学多摩永山病院 副薬剤部長 林太祐による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、 著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※同効薬・小児・妊娠および授乳中の注意事項等は、海外の情報も掲載しており、日本の医療事情に適応しない場合があります。
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著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
吉見祐輔 : 未申告[2024年]
監修:野口善令 : 特に申告事項無し[2024年]

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