門脈圧亢進 :トップ    
監修: 金子周一 金沢大学大学院
入江真 向坂彰太郎 福岡大学 医学科消化器内科学

概要

所見のポイント:
  1. 門脈圧亢進症は、門脈系のいずれかの部位で血流が障害され、門脈圧亢進を来すことにより生じる臨床症状群を総称するものである。
  1. 主な原因として肝疾患、脾臓または門脈の閉塞、肝静脈流出障害などが挙げられ、食道・胃静脈瘤、腹水、脳症などを来す。
  1. 適切な診断と治療が重要である。
  1. 特発性門脈圧亢進症は指定難病であり、門脈血行異常症の診断と治療のガイドライン(2013年)における特発性門脈圧亢進症重症度分類を用いて重症度III度以上の場合などでは、申請し認定されると、保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断:
  1. 門脈圧亢進とは、門脈圧が5~10mmHgを上回ること、または下大静脈圧が4~5mmHgを上回ることと定義される。
  1. 門脈圧が上昇した結果として、脾腫ならびに脾機能亢進症、食道・胃静脈瘤( エビデンス )をはじめとする門脈-大循環側副血行路、肝性脳症、腹水などを生じる。 エビデンス  エビデンス 
  1. 診断方法としては、腹部超音波検査、腹部CT検査、上部消化管検査等により、肝の萎縮、脾腫の有無や上部消化管内視鏡(EGD)による食道・胃静脈瘤の有無にて診断する。また、肝静脈喫入圧較差(HVPG)の測定も診断方法の1つである。
 
原因疾患の評価:
  1. 門脈圧亢進症を来す基礎疾患は、肝硬変症、特発性門脈圧亢進症、原発性肝癌、肝外門脈閉塞症、Budd-Chiari症候群などがある。<図表>
  1. 門脈圧亢進症の原因として最も多いのは肝硬変症(60%)である。次に特発性門脈圧亢進症(17%)、原発性肝癌(11%)、その他(12%)による。
  1. 門脈圧亢進症の分類<図表>

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の肝障害を評価するための検査
  1. 肝障害の原因を精査しながら、肝障害の程度、肝硬変の有無を検査する。
○ 肝障害の場合、下記を病態に合わせて適宜行う。肝障害の原因検索として、まず8)の検査を施行する。肝障害の程度の評価として1)~6)を検査する。肝硬変の進行度を評価するために7)、9)の検査を行う。

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(詳細はこちらを参照)

食道静脈瘤の治療指針
腹水の原因
門脈圧亢進症の分類
著者校正/監修レビュー済
2016/07/21


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